シリーズのレビュー

「女王の花」のレビュー・感想

女王の花
全15巻|完結
4.8
(380件)
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公式レビュー

読書のお時間ですの中の人 tomoko
35歳読書のお時間ですスタッフ
終わらないで!終わらないで!あーーーー終わってしまった…
14〜15のラスト2巻はずーっと心臓がドキドキ鳴りながら、こう思いながら読んでました。名作すぎて、完結しないでーって思った数少ないマンガです。読み終わった後にこんなにぼう然とした作品は初めてで、この作品も本当に読んで良かった、このマンガに出会えてよかったと思った作品です。
身分の違う二人が悩みながらも、まっすぐ純愛をつみあげていくのですが、もう話が進むほどにせつなくて、苦しくて胸がきゅーっとなります。
絵もとっても美しくて、二人の惹かれ合う姿やその当時ならではの残酷な部分も表情一つとってもとても繊細に、かつとても壮大に描かれています。よくある恋愛マンガの括りにはしたくない、いわゆる少女マンガのスケールを大きく超えてくる作品です。
二次元にいきたい妄想女 神之れい
39歳スペシャリスト
冷遇されている姫様と奴隷の少年が絆と愛を育んでいく物語です。
幼いころに出会った二人は、身分違いはあれど、幼さゆえにすぐ友達のような関係になっていることが微笑ましい。少年が姫様に忠誠を誓うシーンもグッときますが、何年経っても姫様を守り、思い続けている健気さに胸が締め付けられそうになります。
身分違いなんて関係なし。この二人には幸せになってもらいたい! と強く願ってしまう作品です。
雑食すぎる書店員えんまゆ
40歳読書のお時間ですスタッフ
父である王に国を追い出された王女とその従者。2人は幼き頃に結んだ誓いにより、どんな逆境をもはねのけて行きます。 それはまだ愛や恋とは違うものですが、祖国へ戻るためにまだ14歳という若さながらも懸命にいきる2人にパワーをもらえる!
宮廷ものというとロマンス感溢れる幸せな作品のイメージが強いですが、三国志のような歴史の設定や複雑な人間ドラマが奥深い!
姫と従者の2人は、国の情勢によってどのような人生を歩んできたのか。最後まで一気読みしてください。
マンガサロン『トリガー』店長 マンガコンシェルジュ兎来
スペシャリスト
紀元前の大陸がモデルとなった架空の国を舞台にした物語。
過酷な運命に翻弄される少女と、そんな彼女を助ける少年と青年を中心に描かれる物語です。序盤から目の離せない展開が続き、切々と描かれる感情の堆積には思わず涙してしまう所も。
このマンガの中には、確かに人間が息衝いています。彼らの想いや覚悟に胸打たれます。
15巻で完結とそこまで長すぎず、しかし読み応えはたっぷり。強く推薦したい一作です。最終巻の通常版には収録されていないもう一つの結末は、限定版またはベツコミの2017年2月号にて。

みんなのレビュー

椎名羚
5.0

各巻の最初のモノローグがみどころ。

作者さんが全てのエピソードをラストのために描いているというこの物語。
だからでしょうか、ストーリーの作りこみはほんとうに見事です。
幼い子供のかわいらしい承認欲求を大人の事情で容赦無く潰す残酷さ、希望が見えてきた次のページには絶望に叩き落とされる姫たち、展開が読めなくてハラハラドキドキです(°_°)
絵も綺麗で、画面は描き込みなどは普通でむしろシンプルなくらいなんだけども、それがかえって姫や薄星の心情を浮き彫りにします。
主従コンビのドタバタ掛け合いがコメディタッチでライトに描かれ作品のなかで箸休め的な位置で動いているのに対し、土妃や周りの人間の差別的な目は克明にとことんいじきたなく描かれていてその落差がいい!
作者さんとっておきのラストが楽しみです。
2014/07/27
5 / 5

シリーズ情報

全15巻|完結