小西先生のセンス光る極道ドラマ
pixivに初掲載した時から面白くてずっと追って読んでいて、新刊出るたびに購入してます。
まず何よりキャッチーなタイトル。ヤクザ(極道)の家系の孫同士の政略結婚?!みたいな感じの話の始まりですが、出だしの掴みも非常に良くて、さらに連載しても、展開後の話もちゃんと面白い。
この漫画から小西先生の作品を他にも読みましたが、他の作品やこの作品にもみられますように、なんていうか小西先生は「漫画のセンス」とでもいうんですかね?読者に見せたいものを緻密に計算されて表現していて、それをそれと説明せずに軽やかに読者へ魅せていくという技術…そういうものが抜群にうまい。それはコマ割であったり、台詞であったり、配分であったり…漫画家なら全員考えるであろう総合的なものですが、要するにそういうののセンスが非常に良いなぁと。
なので、絵柄は少し癖がありますが、そんなの気にならないくらいの漫画の面白さ。なのでどんな話であれ比較的スラスラ読めるし、面白く展開するポイントも抑えてる。それでいて独自性もあり、この話も例に漏れず、ヤクザという背景柄、シリアスな展開があっても、キャラクターを活かしてテンポよく展開するのでどんどん読めます。
ヤクザという背景がある手前、暴力的な要素はありますが、恋愛要素もあり、人間ドラマ要素もありで、個性豊かなキャラ面々の会話の掛け合い等、諸々楽しめます。
一応恋愛要素はベースとしてあるので、主役の恋模様も気になりますね。個人的には主役の吉乃のドズのきいた凄みのシーンは、1巻からのお決まりの「魅せ場」でもあるので、もっとみたいです。
如何せん単行本の発売ペースが遅いのが残念ですが、今後も楽しみにしてます。