人生のバイブルにしたいマンガ5選

宇宙兄弟
ベルサイユのばら
JIN―仁―

作品を描いてくれた作者に心からありがとうと言いたい、私の人生のバイブルである愛すべき作品を5作紹介します。

宇宙兄弟小山宙哉

夢は夢と早々に宇宙飛行士への夢を諦め無難な人生を送っていた堅実で繊細な兄(主人公)と、誰に馬鹿にされようとも目標に向かって一直線に進み宇宙飛行士の夢を叶えた気概溢れる弟が、それぞれの挫折や苦難を乗り越え、共に宇宙を目指すというストーリー。
優秀な弟に対するコンプレックスと戦いながらも弟にだけは負けられないと兄貴の意地を見せる兄と、周りの評価がどうであれ兄に一目置きまっすぐに信頼している弟の、互いに高め合う兄弟の絆にもぐっとくる。
夢溢れる子どもにも、夢見ることをやめてしまった大人にも読んでほしい名作。
個人的に今まで読んだマンガの中で一番大好きな作品です。

ベルサイユのばら池田理代子

フランス・ブルボン朝後期のルイ15世末期からフランス革命でのアントワネット処刑までをドラマチックに描かれた、不朽の名作。
主人公の一人である将軍の父に後継者として育てられた男装の麗人・オスカルは、自身が生まれ育ってきた貴族という階級の恩恵と貧しい平民の暮らしの格差に気づいたことをきっかけに、
悩み葛藤しながらも自分自身もフランス市民の一人であるという自覚に目覚め、フランス革命に身を投じていく。
貴族というヒエラルキーの上位にいながら貴族と平民の格差に不信感を持ち、愛する者と共に平民として生きることを選び、命が燃え尽きるまで走り続けた彼女の生き様に感動間違いなし。

JIN―仁―村上もとか

主人公である現代の医師がタイムスリップをして、現代医学の知識と幕末の医療人たちの力を借り、幕末に暮らす人々の命を救うために奔走する、SF医療マンガ。
魔除けのお札で病気が治ると信じられていた時代の人々に対して、幕末にも存在する極限られた道具をなんとか駆使して治療を行なっていくのだが、
その描写がとにかくリアルで、難しさを乗り越える挑戦や葛藤に感情移入し、思わずマンガの外から声援を送りたくなるほど物語に入り込めてしまう。
医療を通した人と人とのふれあいや時代を超えた絆にも感動する心温まる作品。

ヒカルの碁ほったゆみ

天才囲碁棋士の霊に取りつかれた少年が、囲碁の世界で奮闘し、神の一手を目指す、という囲碁が舞台のマンガ。
やんちゃで負けず嫌いで極平凡な子どもだった少年が、囲碁と出会って、最初は霊に指示される通り囲碁を打っていたけれど、次第に一人の棋士としての自覚が芽生え、棋士としても人間としてもどんどん成長していく過程がなんといっても見所。
このマンガがきっかけで囲碁を始める人が急増、プロ棋士になった人までいるくらいなので、面白さは折り紙付き。

不思議な少年山下和美

様々な時代の様々な場所に現れる不思議な少年が、飽きることなく何度も転生し興味を持った人間を観察する、という一話完結スタイルのマンガ。
一話完結だが一話一話の物語の内容が濃く深く重く、とにかく読了感がある。
人間の業、欲望、人生、そして人間とは何なのかについて考えさせられる、マンガなのに文学書のような哲学書のような、読み応えのある作品。