ついに最終回。
もしかしたら後日談やスピンオフなど見られる機会があるのかもしれませんがひとまずこれで完結ということでしょうか。
とても考えさせられた作品でした。
正直なところここまで重い話だとは思っておらず、本来読みたかった甘い展開がなかったり、戸惑うことが多かったです。途中で読むのをやめようかと思ったときもあります。最後まで読みきったのは、もしかしたら惰性もあったかもしれません。
それでも、読み終えて思うのは、作家さん本人が描きたいテーマを描ききった達成感みたいなものがひしひしと伝わるということ。読者の反応に思うところはあったでしょうが、左右されることなく綺麗事ではない重い部分を描き続けた、この作品に対する真摯で強い意思を感じました。
養子を迎える展開も正直、重いなー、こう言うの望んでないんだよなーと思ってました。漫画なんだから奇跡が起きて子供できてくれたらいいのに…この二人に赤ちゃん授けてよ…と。
でも、おそらく多くの男性脊髄損傷者とその奥さんの前に現れる問題を、ご都合展開ではなく現実として等身大の二人で向き合っていく様子を描きたかったんだろうなと。
その作家さんの熱意はしっかり伝わり、とても心に残る作品となりました。
今でも二人のもう少し甘い様子は見たかったと思ってます。それこそ脊損者だからってイチャつかないわけじゃないんだし。最終話、樹のベッドに寄り添うつぐみの姿がありましたが、こういったやり取りや描写をもっとお話にいれて欲しかったという不満はどうしても残ります。
新婚のときのラブラブな様子は省いて欲しくなかったな!結ばれるまでにまず大きな試練があっただけに、そこはやっぱり見たかった!!という気持ちが強いため、星ひとつ減らしました。
本当にお疲れさまでした。