｢ヒメゴト～十九歳の制服～｣のレビュー・感想

19歳という大人とも子供とも言えない男女3人が、20歳になる前に自らの『ヒメゴト』を爆発させたお話。
いわゆる特殊な性癖を持つセクシャルマイノリティたちの欲求や葛藤といった心の内側が、繊細かつ複雑に表現されていて、その混沌とした中の美しさみたいなものに陶酔してしまいます。
お恥ずかしながら、読み終わった後である種のトランス状態みたいになった、強烈に揺さぶられた作品です。

ヒメゴトはひとつやふたつ誰にでもあるんではないでしょうか。
旦那に体験人数を偽っていることくらいなわたしですが、このマンガの登場人物全員ヒメゴト（闇）抱えてます。
女装癖だったり卒業しても制服着てたりとセクシャルマイノリティの要素が強い作品ですがみんな偏屈で、欲があって、汚くて、すごく綺麗で儚い。そんな男女が繰り広げる世界観は甘美。