長い作品だけが名作ではありません。1冊だけ、ときにはたった数ページでも感動を与えてくれるマンガがたくさんあります。
さくっと読めて、でも心に残る…そんなマンガを5冊ご紹介します。
男女の表紙が目を引く短編集。
表題作の『式の前日』ももちろん素晴らしいのですが、個人的にとくに好きなのは『あずさ2号』。読みながら涙が止まりませんでした。ただお涙頂戴というわけではなく、どの作品にもちょっとした意外性が仕込まれているのがこのマンガの魅力です。
いろんな「ふたり」が織り成す人間ドラマのたくさんつまった名作をご堪能ください。
乙一先生の小説が原作の単巻作品。いじめから起きた同級生の殺人事件から話が展開していくサスペンスです。
ラスト、思わず前のページに戻りたくなる伏線や驚愕の真実に鳥肌が立ちます。サスペンスとしてももちろん素晴らしいのですが、それだけではなく、はかなくて切ない青春も感じさせてくれる作品です。思わず目頭が熱くなる最後の1ページは必見。
『娚の一生』や『姉の結婚』で有名な西炯子先生の作品にしては、ちょっと意外な素朴すぎる老夫婦の表紙が目印の単巻。
どこにでもいそうな、地味で不器用な夫婦のお話です。淡々とした何気ない二人のやりとりになんだかホロリ。お母さんがいじらしくて最高に可愛らしいです。男と女という生き物は面倒くさいけど愛おしい!そんなことを思わせてくれる一冊です。
「名前」にまつわるお話の短編集。
私はとくに1話目と9話目が好きでした。自分やまわりの大切な人の名前の意味ついて深く考えたことがありますか?この作品の中に、子どもが最初にもらうプレゼントが名前というフレーズが出てくるのですが、なるほどと思いました。
そう考えると、自分の名前がなんだかとても愛おしくなってきます。