アニメ・実写化されていて多世代から支持されているこの作品。とってもハートフルな内容で、読むときっと心が温かくなるはず。
偏見にまみれた世界で、一人だけ変な偏見を持たず、まっさらな気持ちで子供と向き合う主人公・大吉の姿に心打たれます。
本当の父親、母親がいることだけが家族ではなく、世の中にはいろんな家族の形があっていいんだ、と改めて教えられることでしょう。

言葉の一つ一つが優しく、切ないけれど温かい気持ちになれるこの作品。
死に別れてしまった昔の彼女との子供を育てることになった主人公は、子供を通して失った時間を取り戻していきます。
互いに同じ大切な人を失ってしまった二人が、心を通わせていく姿に感動。愛する人がそばにいないからこそ子供に教えてあげられることって、たくさんあるんだと気付かされました。

子育てもそうですが、もう一つの「家」がテーマのストーリー。帰る場所がなくなってしまった異母きょうだいと主人公とが、徐々に距離を近づけていきます。
子供にとって、安心できる家があるということはとても大切なこと。
初めは妹たちを拒否していた主人公が、それに気がついて妹たちを受け入れていくそんな姿は男らしくて優しくて、自分もこんなお兄ちゃんが欲しかった……。なんて思ってしまいました！

コミュ障な主人公と、ちょっと変わった子供との掛け合いがクスクス笑えちゃうマンガ。女子が男子に好かれるために子供を武器に使うことはあると思いますが、このマンガはその逆バージョンと言っていいかもしれません（笑）。
不本意ながらも好きな子の親戚の子供に懐かれた主人公ですが、その姿にほっこりして、なんだか彼が魅力的に見えてきちゃいますよ。子供のことを苗字で呼んでいるあたりも注目です。

未だかつて、こんな複雑な設定のマンガが存在したでしょうか？　
女装をして死んだ彼女のフリをし、母親として子供を育てる主人公。そして同性愛（？）の彼女ができて……。常識の範囲を大きく超えたストーリーですが、別世界を見ているようでページをめくる手が止まりません！　
この後は一体どうなるの！？　と、不思議と興味をそそられるマンガですよ。