ハマっちゃう不倫マンガを厳選。ドロドロから切ない系まで

『1122』と書いて"いいふうふ"と読みます。一子（いちこ）と二也（おとや）は一見どこにでもいるような、結婚7年目・30代の子なし夫婦です。 夫婦関係は良好でありながらもセックスレスであり、お互いに家庭外で恋人を作ってもよいという"公認不倫"を認めています。 始めは涼しい顔をしていた一子でしたが、二也が公認の"恋人"である美月との恋愛に溺れる様子を見て、次第に穏やかではいられなくなります。 日本においても、セックスレス夫婦が増えているといわれます。現代的かつ現実的なテーマを含んでおり、"結婚とは何か？よい夫婦とは何か？"について考えさせられるでしょう。

夫の浮気、不倫相手からの嫌がらせ、そして自らも不倫の道へと進む主人公など、W不倫をめぐるドロドロの愛憎劇が繰り広げられます。まさに不倫マンガの王道ともいうべき作品です。 恋するときめきやワクワク感などの"蜜"な面よりも、嫉妬・憎悪・執着といった"毒"の面にフォーカスされています。 特に主人公への執拗な攻撃や狂言自殺、そして主人公の子どもの誘拐未遂など、夫の浮気相手のメンヘラぶりはスリル満点です。 読者はハラハラさせられっぱなしでしょう。甘いロマンスではなく、ダークで過激なストーリーを求める人にはピッタリかもしれません。

このマンガはドロドロした不倫関係だけでなく、サスペンスの要素もふんだんに盛り込まれています。途中の匂わせや伏線にも注目しながら読み進めたいところです。 35歳の主人公・爽（さやか）は結婚10年にもなるのに、優しい夫と子作りの件できちんと話ができないでいます。モヤモヤした思いを癒やしたり相談に乗ったりしてくれたのは、友人の瑠衣（るい）でした。 主人公は夫だけでなく、信頼していた瑠衣や会社のスタッフまで次々に裏切られていきますが、話が進むにつれ驚愕の過去や登場人物の相関関係が浮かび上がっていきます。息をのむストーリー展開から目が離せません。

短いストーリーを四つ収容したオムニバス作品です。何らかの悩みを抱える4人の人妻たちが不倫の世界へと足を踏み入れ、心の癒やしを見いだしていきます。 登場人物の多くは、どこにでもいるごく普通の主婦です。身近にも起こり得る等身大でリアルな恋の姿、また揺れ動く女心の変遷を巧みに表現しており、読者には共感できる面も多いのではないでしょうか。 不倫がテーマでありながら、ドロドロ感は少なくあっさりしています。 また、性描写はエロティックながらグロテスクさは皆無です。きれいで繊細なタッチで描かれており、女性にも読みやすいでしょう。

"誰もが人にいえない秘密を一つは持っている"という、共通のテーマを持つ三つのストーリーを収容したオムニバス作品です。 各話でヒロインは異なりますが、実はどこかでお互いに関わっています。それぞれ短編として楽しめるだけでなく、全体を一つの大きなストーリーとして捉えることも可能でしょう。 人から嫌われたくない思いが人一倍強く、過去の不倫のために自分に自信が持てない沙季、夫とのセックスレスに悩む一絵、不倫旅行のアリバイ作りを紗季に頼んだが断られたマミ…。 身近にいそうなヒロインが現実的な問題に思い悩む様子は、とてもリアリティがあります。自分に重ね合わせて読む人もいるかもしれません。

2組の30代夫婦をめぐる、ドロ沼なW不倫がテーマです。 医療事務員として働く主人公・美都（みつ）が初恋の相手・有島と偶然再会し、そのまま一夜を共にしてしまいます。ところが実はお互いに既婚だとわかり、お互いの家族の運命が狂っていくのです。 罪の意識なく恋に溺れる主人公と、異変を察しながらも妻に執着する夫、そして本能任せの有島と鋭い洞察力を持つ妻…四者四様の思惑や行動が入り混じりストーリーは進みます。 不倫の果てには何が待つのでしょうか？自己中な主人公にイライラしながらも、話の展開にずるずるとハマる人が続出です。

アラフォー人妻の恋物語を、恋愛の巨匠・恋愛の教祖とも呼ばれる、柴門ふみさんが描きます。 主人公は、過去に夫に駆け落ちされた杏、セレブ妻まり、バリキャリの優子という3人の女性で、共通点は名門の麻蔵学園高校に息子を通わせていることです。 それぞれの息子が落第寸前であるため、学校から3人同時に呼び出されるところから話がスタートします。 全てを投げうつような不倫とは異なり、3人は妻として母として、また社会人としても守るべきものがあることをきちんと理解しがらも、恋のときめきを止められません。 さらには夫への不満、子どもの成績不良などに思い悩む姿は、同じ悩みを抱える同世代の読者から大きな共感を得るでしょう。

アラサーの平凡な主婦が、不倫に苦しめられるサレ妻となる物語です。 自宅でネイルサロンを開業する主婦・杏寿（あず）は、"夫に女として見られない"と悩みながらも平和な日常を送っていました。ある日知らない男性からの電話によって、夫の不倫を知ります。 単身赴任の夫、出会い系アプリなど、リアルで現代的な要素がたっぷりです。主人公につい感情移入してしまうのもうなずけます。 また夫の浮気相手である狡猾な里奈、そして里奈のモラハラ夫である渡（わたる）など、話を引き立てるサブキャラもじっくり味わいたいところです。

弁護士という高ステータス・高収入な職業に就き、オシャレやトレンドへの意識も高いアラサーシングル女子が主人公です。 「恋愛のおいしいとこだけ食べていたい」と豪語し、それまでは仕事もプライベートもリア充だったカホリが、既婚者の砂後谷（すなごや）と一夜を共にして以降は面倒なことばかりに陥ってしまいます。 不倫から砂後谷妻からの訴訟、思わぬ妊娠など、ハードモードながらコメディタッチで、作画も読みやすいためシリアスな感じはあまりありません。 さらに、主要な登場人物全員がクズながらどこか憎めないことも、この作品の魅力です。

恋愛・結婚を諦め東京から帰郷したアラフォー女子・ヨリと、中学生からヨリを思い続けていたイケメン精神科医の真木（まき）との大人の恋愛を描きます。 実は真木は既婚者であることが明らかになると、事態はだんだんドロ沼化していきます。ほろ苦い2人の恋はどうなるのでしょうか。 仕事・結婚・恋愛・家族・人生と、30～40代の独身女性が抱えるリアルな悩みを、主人公ヨリを通して巧みに描いています。 ヨリと自分の姿を重ね合わせながら読み進める同世代読者も多いのではないでしょうか。