六年間、婚約者として王太子を補佐し、外交書簡を一人で書き続けたフィリーネ。五カ国語の翻訳、条約草案、暗号通信――すべてを担いながら、感謝の言葉は一度もなかった。「たかが書簡だ」と婚約破棄された翌日、王宮の外交は崩壊する。そして彼女の丁寧な追伸を、三年間、読み続けていた隣国の侯爵が、三日の距離を二日で駆けつけた。これは、伯爵令嬢にして、忠実な書簡官フィリーネが名前と誇りを取り戻す物語。書簡をめぐる権力の暗躍と、彼女を支え愛する侯爵の秘めた想いが交差する大長編。
7月15日発売予定
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