株主重視の経営に代わり、顧客、従業員、サプライヤー、コミュニティ、株主などあらゆる利害関係者を重視した「ステークホルダー主義」によって、自社の価値を最大限に高めようとする企業は少なくない。だが、それを実現する方法について、明確な戦略を持っている企業はほとんどなく、取り組みを進めているとしても、直感的なアプローチに頼ってしまっている。本書で筆者らは、データの活用によってステークホルダー戦略を立案し、実行に移すことを提唱する。利害関係者間の複雑な相互依存関係を認識し、相互利益を創出して、ステークホルダー全体にとっての価値を拡大するのだ。その方法を3段階のプロセスに沿って説明する。
*『DIAMONDハーード・ビジネス・レビュー(2023年10月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。