温度を感じさせてもらえる胸にクルお話!
最後まで読み切って、
一巻目ではあれこれとわからないままだった、
葉月を取り巻いていた環境とか、渡辺の過去に起こった出来事に対してぬぐえないでいた苦い後悔の気持ちが、胸に沁みた。
葉月の、優しくたおやかに見えて、臆病だけれど反面、凛々しく男前なところが本当に素敵で好ましい。
若かりし頃だったからこそどうすることも出来ずに負ってしまった傷に、渡辺がずっと囚われていた苦しみも理解出来た。
二人がそれぞれに苦しんだ先に、お互いを理解し合い、新しい関係を結んでくれようとしたことに、本当にほっとして嬉しかった。
一番胸に迫ったのは、二巻目の冒頭!
ずっと堪えていた葉月が、とうとう耐え切れずに溢れだしてしまった思いのたけを、まっすぐに渡辺にぶつけていく潔さが、いじらしくて切なくて、涙が溢れて止まらなかった。決して幸せな場面ではないけれど、心を揺さぶられる名セリフ&名シーンだと思う!