剣禅一如の境地を求めて剣の道を極めんとした宮本武蔵の半生を、吉川英治が国民的ロマンに昇華!京都四条道場の吉岡一門の清十郎と試合に勝った武蔵は、虚無感に襲われる。しかし、清十郎の弟・伝七郎をも破り、いよいよ吉岡一門からの果し合いに挑んでいく。他方、武蔵を慕うお通は、城太郎とともに、吉岡一門との果し合いが行われるという一乗寺山のふもと、藪之郷下り松に向かう。目次風の巻枯野見生きる達人夜の道二人小次郎次男坊ふくろ路地悲母悲心鍬町人春の雪雪響き今様六歌仙牡丹を焚く断絃春を病む人伽羅の君門明日待酒必殺の地月一つ木魂はぐれた雁生死一路