あらすじ〈魔界都市“新宿”〉にトランクひとつで100億のヤクが流入。 受渡し、持逃げ、横盗りの応酬の末、現場はことごとくバラバラ死体に埋まる殺戮の海と化した。 白い医師メフィストはこの惨状を、超古代のイタリアで小国をあげて使われた、『王妃マーゼンの唾』なる媚薬の副作用と断じる。 その背徳の都もまた、悦楽を求めて侵入した隣国と共に滅亡、歴史から消えていた。 太古に由来し、獣のごとき血の嵐を呼ぶ媚薬を誰が、なぜ〈新宿〉に? 美貌の人捜し屋・秋せつらはメフィストと共に謎を追うが――。