あらすじ生きているようだ、という賛辞は彼女の作品のためのものと言われた、天才人形作家桜田国子。 秋せつらは女子大生楓の捜索を依頼されるが、捜し当てた部屋の生活痕は、対象が人外のものであることを告げていた。 「ここにいたのは、人間じゃない」楓は、亡くなった娘を偲んで国子が手がけた人形だったのだ。 楓と思しき容疑者による殺人が発生し、美貌の人捜し屋になぜか強盗殺人の嫌疑が及んだとき、そこには四人のせつらが……(「〈新宿〉人形物語」より)。