デジタル時代を生き抜くための最も重要なコンセプト
本書は、「ユーザー・ファースト」な企業になるための社内に必要な対応を、経営方針、組織体制、テクノロジーの3つの視点で(第1章~第3章)、ユーザーとの接点を製品、マーケティング、セールス、サポートの4つの視点で(第4章~第7章)、豊富で詳細な事例をあげながら説明する。経営書として正統的なアプローチであり、何をすべきかをまとめたプレイブック(作戦指南書)としての配慮も行き届いている。Amazon、サウスウェスト航空、HP、アップル、IBM、デル、FedEx、グーグル、ウォルマートなど事例掲載。
監訳者 萩原雅之氏による解説
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シンプルな言葉、シンプルな概念であるほど、新しい意味を付与された時のインパクトは大きい。業界や企業規模を問わず「ユーザー・ファースト」という言葉は、デジタル時代に卓越企業であるための基本理念となるだろう。
私たちは通常、コンシューマー(消費者)とカスタマー(顧客)という概念で市場やマーケティングを考えている。本書が提示しているのはそのどちらでもない。普段なにげなく使っている「ユーザー」という言葉を、メディアとテクノロジーを利用して企業とやりとりをするすべての人々と定義し、経営戦略にとって重要なコンセプトの中核に据える。そこには商品やサービスを購入している顧客だけではなく、見込み客やブランドのファン、インフルエンサーから求職者まで含まれる。