「おまえが可愛いのが悪い。こっちもトロトロになってる」
無口だけど情が深い大人の渋メン×純粋無垢で頑張る健気な乙女
身寄りのないハナは、親戚から借金の形に遊郭に売られ、1日もたたず客を取ることに。
なんの経験もなく、心細くて不安だらけだったが、帰る場所はないと腹をくくり店先に並ぶ。
そんな時、小説家の白濱が担当編集に連れられて遊郭を訪れていた。
乗り気じゃないと帰ろうとする白濱だったが、ふと目線をやった先、格子越しに目が合ったハナに亡き妻の面影を見つけ、水揚げすることになり――。
白濱の屋敷で使用人として働き出したハナは、彼の身のまわりの世話をするうちに、その不器用な優しさに徐々に惹かれていく。二人の寂しい気持ちが互いを呼び合い、やがて身体を重ねるようになる。ハナに触れる白濱の手は優しく、肌をすべる唇は熱く、男の色気が溢れていて……。