輝くような美貌の持ち主で、「明星(みょうじょう)の騎士」と呼ばれていた王国近衛騎士のカラフは
夏のある日、王から「地方で静養中の王妃の護衛任務」を命じられる。
一年前に嫁いできた王妃は幼いころからの知り合いであり、冷めきった夫婦関係から笑顔をなくしていく王妃を、カラフは密かに心配していた。
王命に従い静養地へ向かったその日の夜、カラフは手紙で「夜のお誘い」を受ける。
女官か誰かだろうと誘いを受け入れ、部屋に訪れた人物を招き入れたカラフだったが、なんと訪れてきたのは王妃だった。
「幼い頃からお慕い申しておりました。どうか今夜一晩だけ、あなたのものにしてください」
一度は拒否をするも、王妃の切実な想いに心打たれたカラフは、甘く熱い夜を過ごす。
一晩限りの関係だったはずが、お互いのことが頭から離れず、二人は禁断の関係に溺れていく。
そうして夏の間、激しく求めあった二人だが、静養地から戻り「王妃」と「護衛騎士」の関係に戻ったはずだった… …。
『明星の騎士は今宵王妃を抱く(3)』には「第五章 最後の夜」(後半)~「番外編 とある侍女の物語」までを収録