戦略を研究し戦史を読むことは人間性を知ることにほかならない――。クラウゼヴィッツ『戦争論』を中核とした戦略論入門に始まり、山本五十六の真珠湾奇襲、チャーチルの情報戦、レーニンの革命とヒトラーの戦争など、〈愚行の葬列〉である戦史に「失敗の教訓」を探る。『現代と戦略』第二部「歴史と戦略」に自作解説インタビューを加えた新編集版。〈解説〉中本義彦
【目次】
戦略論入門――フォン・クラウゼヴィッツの『戦争論』を中心として
I 奇 襲――「真珠湾」の意味するもの
II 抑止と挑発――核脅威下の悪夢
III 情報とタイミング――殺すより、騙すがよい
IV 戦争と革命――レーニンとヒトラー
V 攻勢と防御――乃木将軍は愚将か
VI 目的と手段――戦史は「愚行の葬列」
インタビュー『現代と戦略』とクラウゼヴィッツ
解説 人間学としての戦略研究 中本義彦