神との邂逅を経て自身の役割と使命を思い出した第十三代聖女マリヴェル。この国の忘却の元凶でありマリヴェルの中に眠る“何か”を執拗に狙う先代聖女エイネの攻撃をしのぎ、神殿を守りぬいた。神官たちの記憶は戻っていないが状況から考えればマリヴェルが聖女であったことは明白であり、神殿は彼女を聖女に掲げてついに動き出すことに。国中に大規模な忘却をもたらした術の解明が進むなか、霊峰の湖にてエイネが仕掛けた呪具が発見される。おまけにエイネに関するとんでもない秘密も明らかになり……神の代弁者として神殿とともに再び走り始めた聖女マリヴェル。だが、絶望もまた加速していく。