地上へーーーー願いは、眼下の景色へと広がる。ニシマルという研究者に突き動かされ、ソウタの想いを込めた計画は、ついに始動する。地上への下降機、搭乗者にはミツ。それは遠い夢のようなものだった。一方、そのソウタとタマチが務める工場では、小さな危険が数多くあった。点検業務に携わるタマチは所長に訴えかけるのだが、逆に点検データを改ざんされる憂き目に遇う。絶望すら感じるタマチに、祖母はいつでも優しい眼差しを向けている。その想いに後押しされ、タマチは自分の道を、今一度振り返り、そして……。その頃、下層ではある不運と暗い計画がひっそりと影をさしていた。