ヒッタイトの皇太子継承争いのさなか、カタパの街に夕梨の偽者が現れた。イシュタル (戦いの女神)の名のもとに傍若無人に振る舞う彼女のせいで、日に日に民衆の不満は高 まっていく。このままでは皇太子候補のカイルの立場が危うくなると考えた夕梨は、1人 でカタパに乗り込む。しかし、誰も夕梨が本物のイシュタルだとは信じない。それどころ かイシュタルを侮辱したとして捕らえられ、街外れの”谷”へ放り込まれてしまう。そこ は、恐ろしい伝染病・七日熱にかかった患者の収容所だった。この事件も、やはりナキア 皇太后のしわざ。夕梨を病死させようという企みだったのだが、不思議なことに夕梨は発 病せず…。 ●収録作品 天は赤い河のほとり