小説家・岸和田は、5年前に妻が若い男と駆け落ちして以来、
独り暮らしをしている。
広い家も半ばゴミ屋敷と化し、彼に言い寄る女が家に来ても、
その荒れ加減に思わず逃げ出す有り様だ。
見かねた担当編集者の勧めで、岸和田はしぶしぶ
住み込みの家政婦を雇う。
見た目は地味ながらも、細かいところに気が回り、何より
心根の優しい家政婦・すず子に、これまで感じたことのない
安らぎや穏やかな感情を抱きはじめる岸和田だが…!?
大人のせつない“初恋”を描く表題作「天空の星花」ほか、
ベテラン女流脚本家の暴走する純真「巨星のプライド」、
若い頃に無惨に捨てられた女とその男の奇妙な再会を描く
「新星活を求めて」 の計3編の純愛模様を収録!
世間体、プライド、現在の生活……
大人の恋だからこその、しがらみ。時に見苦しくとも、
そのしがらみを越え、「最後かもしれない恋」に一途に生きる
男女の純愛が描かれています。
「もう恋って歳でもないしなぁ…」という方にこそ読んでほしい、
ときめきの詰まった一冊です!