ルベリア王国の王太子となり、公爵令嬢エリナと結婚したアルヴィス。側妃問題を乗り越えた二人は、アルヴィスの生誕祭を迎えていた。そこでエリナの懐妊も公表し、仲睦まじい二人の姿を見た周囲からもたくさんの祝福を受ける。――生誕祭後、王太子妃の懐妊という吉報に王都はお祝いの空気に満ちていた。しかし、国境からは隣国マラーナの荒廃した現状が知らされる。同時に妙な胸騒ぎに悩まされるアルヴィス。女神の眷属であるウォズからもその不安は正しいと告げられ、焦燥感は増すばかり……。そこで近衛隊の遠征に同行し、女神ルシオラが眠る王家の墓所に足を運ぶことを決める。国とエリナを守る意思を抱え、墓所に向かうアルヴィス。その先で待っていたものとは――?これはとある王国のお話。ふたりが恋を知り、愛を育んでいく物語。