ふるさとで暮らす「意味」を知る完結集!
震災から2年が経っても、
聡子の恋人・北山の行方はわからなかった。
だが、瓦礫の中から彼の車が発見されて――
東京五輪や明るい話題の陰で、
しだいに忘れられてゆく放射線被害。
ニュースでは「復興」の文字が踊り、
宝沢村には道の駅やコンビニができた。
……何も改善されていないのに?
振り向けば汚染土が山積みになっているのに?
世間からの冷笑と忘却に傷つきながらも
“汚染されたふるさと”で
暮らすことを選んだ聡子たちは、
たくさんの人々の営みを通して
その「意味」を知る――
“被災地”で暮らし続けようとする人々の想いを
描き出すヒューマンドラマ、完結。