あらすじとある里では12年に一人、花の種を生む子供が生まれる――。12歳になった秕は行商を営む稔に想いを寄せている。しかし、<花環の子>である秕は里から出ることを許されてはいなかった。行路が変わり、しばらくは会えないと言う稔に、秕は「連れていって」と縋るが…。 同時収録・ポラン堂異聞 ※本作品は[gateau2014年9月号][gateau2016年7月号]に掲載された同タイトルと同内容です。
バナナさん通報5.0繊細な絵と、余韻に浸れるストーリーの作家さんです。こちらの作品は、ふたつとも短いお話ですが、想いが詰まっていて、心満たされます。タネのお話は、ちょっと怖いです。民族衣装の美しさと、切ない別れを繰り返すファンタジーが秀逸です。万年筆のお話は、パラレルな仕掛けに惑わされながら、甘酸っぱい焦燥感を疑似体験。どちらも短編なのにレイヤーがあって濃厚です。2023/12/22いいね