心のやり取りから何かを感じ取る
無料連載を32話まで拝読させて頂いています。私はアラフィフ既婚女性。
特に中学生のお子さんをお持ちの方が嫌悪感を抱くのは当たり前でしょう。でも保護者にコビを売り、流れ作業でただ授業をこなしているだけの教師より鈴木先生は、「人」として自分も悩みながら真剣に生徒と向きい、お互いに少しづつでも成長を促している内容だと感じました。教師だって人間。実際に教師が生徒に手を出すのは、当然モラル的にアウトです。けれど365日常に教師が教師であり続けるなんて無理では。そんな聖人君子がいるがいる訳がない。
女子生徒である小川さんの「想っているだけでいいじゃない」という言葉が私は、しっくりきました。想う・思うだけで犯罪なら誰も教師なんてなれない。男子生徒の竹地くんのお母さんの気持ちも解る気がしますし鈴木先生の考え方も一理ある。双方の意見を取り入れて自分たちなりに答えを出しているこの漫画の生徒たちも危ういながらもしっかりしているなと感じました。
最終的に決めて答えを出す判断をするのは、生徒たち自身なんですよね。成人しても誰かに答えを出してもらうんじゃない自分の人生なんだから答えを出すのは、自分。
たった一話だけ無料で読んで気持ち悪いと思うなら男女問わず自分が教師になった立場を想定して教え子と真剣に向き合うというという事を改めて考えてみるのも良いきっかけとなる書籍だと受け止めました。
ただちょっとセリフが良く言えば哲学的、悪く言えばクドすぎるので4つ星。小説を読むのも好きな方なら自分の考え方と擦り合わせて読める漫画です。