シリーズのレビュー

「弟の夫」のレビュー・感想

弟の夫
既刊4巻
4.9
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公式レビュー

早稲田大学漫画研究会
スペシャリスト
親子である弥一と夏菜、そして弥一の「弟の夫」であったマイクの交流を書いた作品。弥一は戸惑いながらも、夏菜と共に、マイクと良い関係を築いていきます。
しかしこの作品の本当のテーマは、「無意識の言動に出てしまう差別意識」。弥一は様々な人との会話をするうちに、「ゲイ」に対する差別が、自然と出ていることに気づきます。このことは、私たちが普段そのような言葉遣いをしていないかということを、見直すきっかけになると思います。ゲイに関するミニコラムもとても勉強になります。
マンガでリア充を疑似体験するママライター
42歳読書のお時間ですスタッフ
「同姓を好きになることに偏見はない」と言っていても、それが身内の場合はどうなのだろう? 
亡き弟とそっくりな主人公が、風呂上りにパンツ1枚で過ごすのを躊躇するシーンをはじめ、要所要所で冒頭の一言がただのきれいごとに感じられてしまうできごとが登場します。
自分はフラットな考え方をしているつもりでも、知らないうちに人を傷つけているのかも?
よしもと漫画研究部部長 ゲオルギー吉川
35歳芸能人
世界的に評価された同性愛入門マンガ!目の前の人とまっすぐ向き合う純粋な子供の目線を借りて、同性婚やセクシャルマイノリティについて専門用語を極力使わず分かりやすく丁寧に紐解いていく名作!
弥一と夏菜の父娘二人暮らしの家に、ある日弥一の双子の「弟の夫」だと名乗るカナダ人のマイクが訪ねてくる。「弟の夫」であるマイクと日常を過ごし小学生の娘の疑問に答えることで、弥一自身も目を逸らしていた死んだ弟とマイクの存在をきちんと「家族」として受け入れていく。カナダにある天ぷらの寿司を「食ってみなきゃ味も食べ方も分からないもんな」と考えるようになる弥一が印象的。
大人が持つ凝り固まった同性愛などに対する偏見や先入観を優しくほどいてくれて、キャラの表情で心情を語る繊細なマンガ。たくさんの人に読んでほしいマンガです。
雑食すぎる書店員えんまゆ
40歳読書のお時間ですスタッフ
日本のLBGT事情をリアルに描いた本作は、重苦しすぎずとても優しさと暖かさに満ち溢れた一冊。
主人公のシングルファザーは、ゲイだった双子の弟を亡くした後に弟の夫に出会ったことで、同性愛者に対する価値観が一変するのです。
理解があるつもりでも、LBGTの人といざ対面した時にどう接したら良いのか戸惑ってしまう人は多いでしょう。
主人公は娘と共に弟の夫であるカナダ人と生活していく事で、今までの自分の過ちに気づき、本当の家族へと関係を築いていく姿がとても微笑ましい!
マンガでキュン活!アラサーOL・うさぎ
37歳読書のお時間ですスタッフ
男手一つで娘の夏菜を育てる弥一の元にカナダからやってきた双子の弟の結婚相手マイク。
男同士で結婚できるの?どちらが妻でどちらが夫なの?急に現れたカナダ人のおじさんであるマイクに興味津々の夏菜から純粋に投げかけられる問いに、即答できない弥一。自分も何度もギクッとさせられました。
「私はそんな差別なんてしない!」と思っている人ほど一度読んでほしい作品。

みんなのレビュー

えりゅ
5.0

いい話や…

奇跡の漫画。
愛の奇跡。
家族の奇跡。
生きている奇跡。

周りのみんなと自分の人生全てが愛しくなる。
毎日を大切に生きよう。

2021/07/20
玲奈
5.0

考えさせられる

「同性愛も愛の形のひとつだよね!」と言って最初から受け入れてくれる善人しかいない作品と違って、最初は「正直、受けいられない」と言ったところからスタートし、徐々に理解していく…。
そんなどこかリアルで御都合主義じゃない、主人公を通して自分も共に考えさせられる話だと思います。
2019/05/10
1
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シリーズ情報

既刊4巻