｢オハナホロホロ｣のレビュー・感想

保育園に通うゆうたは、母や同居人のマヤ、マンションの階下に住むニコに愛情を注がれて育っています。
父はいないし本当の家族ではないけど、ゆうたをかわいがってくれる大人たちはいる。
そして、「普通の母親」になれずに悩むゆうたの母・みちるのこともサポートしています。
お父さんがいてお母さんがいて子どもがいる。そんな家族像が当たり前じゃないことに気づかされます。

バツイチ子持ちと独身アラサーが同居、ここまでは想定内の環境かもしれません。
でも、この2人が普通と違うのは…彼女たちはかつて恋人だったのです！
しかも、同棲していたのに突然失踪し、再開した時にはすでに子供が居たという…。
ヨリを戻したわけでもなく、タダの同居人として普通の日々を過ごす2人。
過去に何があったのか気になる部分がありつつも、隣人も混ざってゆっくりと「新しい家族」が出来ていく様子にほっこり癒されます。

シングルマザーのみちる、その息子・ゆうた、みちるの元恋人・麻耶、ゆうたの父の元恋人・ニコの4人が織り成す、家族のようでそうでない同居生活を描いた作品。
絵のタッチはほんわかしているけど結構フクザツな人間関係！みんなどこか足りないところや弱いところを補い合って、ゆうたを見守り、育てていきます。
血の繋がりより、心の繋がりの強さと温かさを感じる優しい作品。