マンガを訪ねて三万冊、読んだ書店員・平手35歳読書のお時間ですスタッフ
芦原先生特有の家庭が絡んだダークな展開がある一方、ホッとするような微笑ましいパン屋での出来事もあり、そのバランスが丁度いい。
おすすめは、帰りに三色パンの話をしながら、なりげなく手を繋ぐシーン。大人の恋愛っていいなと思える瞬間です。
1日10冊以上はざら!雑食系編集部員えり33歳読書のお時間ですスタッフ
『砂時計』も手掛けた芦原妃名子先生の作品。
絵が繊細で、女の子の笑った表情がキラキラと描かれていて、個人的に大好きな作家さん。
パンをつくっている洋一と元教師の柚季のワケあり婚約から物語は始まります。
所々にパンが登場して本当に美味しそうなのです!
しかもただ美味しいだけじゃなくて、パンが人と人、家族を繋いでいくのです。
家がゴミ屋敷でうまくいっていない母と娘や、周りからみると理想の家庭に見えるけども、
実は冷めきっている家族など、パンを通じて様々な家族の心情が描かれていて、
表紙や絵の可愛さに騙されて読むと、胸が痛くなる部分も。
登場人物の何気ないコトバに、「結婚って?幸せって?」と考えさせられることが多い作品です。
こじらせ恋愛難民Ryoko40歳読書のお時間ですスタッフ
34才の元教師の女性が婚活に足を踏み入れますが、うまくいかず、ひょんなことから知り合ったちょっと年上のパン屋さんに惹かれていく…という話です。
ヒロインが30代ということで、仕事や結婚について悩んだりという場面も多いのですが、全体的にほんわかしていて、少女マンガとして安心して読むことができます。事務系の仕事をしていた女性が、仕事に疲れてパン屋に憧れるって、リアルな設定だなと思いました。
5年の恋愛を引きずるライター 花輪えみ32歳スペシャリスト
お次もパン屋さん。34歳の元教師と39歳のパン屋、落ち着いて地に足つけながらも少し不器用で等身大な二人の関係に思わずほっこり。
グッときたのが、傷心の柚季がメロンパンを食べながら泣き出してしまうシーン。どんなに辛い時でも癒してくれるのが食事の力だと改めて思い知りました。その姿を見守る洋一さんの無邪気な笑顔もグッド!