知らずに時代は越えられない!いろいろな性の形について考えさせられるマンガランキング

ぼくらのへんたい
弟の夫
青のフラッグ

先日、明け方の新宿でピンヒールに背中が出たセクシーな服で黒髪ロングの方が道端でうずくまっていたんですが、よく見ると明らかにおじいさんでした。
性の壁なんてあってないようなもので多種多様で当たり前。どんな人でもそこに至るまでの葛藤やストーリーがあり、知れば価値観が大きく変わるマンガを紹介します。

ぼくらのへんたいふみふみこ

男の娘(おとこのこ)を語る上では外せない!思春期の性の揺らぎと男の娘たちの性別を超えた恋模様を描いた絶望と希望の物語!
女装した中学生男子3人がオフ会で集まるがそれぞれに女装の理由は違って、一人は姉を亡くしたことを受け止めきれない親のために、一人は好きになった人(男性)が女性を好きだったから、一人は心が女性だからと三者三様。
3人の関係性は体の成長や周囲の状況の変化もあり次々に複雑に変化していくのだが、男性同士の恋愛のようでもあり、女性同士のようでもあり、その不思議な関係性に読者は翻弄されます。
中盤の全員が不幸に向かっていくところからのラストはたまらないの一言!

弟の夫田亀源五郎

世界的に評価された同性愛入門マンガ!目の前の人とまっすぐ向き合う純粋な子供の目線を借りて、同性婚やセクシャルマイノリティについて専門用語を極力使わず分かりやすく丁寧に紐解いていく名作!
弥一と夏菜の父娘二人暮らしの家に、ある日弥一の双子の「弟の夫」だと名乗るカナダ人のマイクが訪ねてくる。「弟の夫」であるマイクと日常を過ごし小学生の娘の疑問に答えることで、弥一自身も目を逸らしていた死んだ弟とマイクの存在をきちんと「家族」として受け入れていく。カナダにある天ぷらの寿司を「食ってみなきゃ味も食べ方も分からないもんな」と考えるようになる弥一が印象的。
大人が持つ凝り固まった同性愛などに対する偏見や先入観を優しくほどいてくれて、キャラの表情で心情を語る繊細なマンガ。たくさんの人に読んでほしいマンガです。

青のフラッグKAITO

ジャンプのマンガアプリで連載中のよくある青春マンガかと思いきや!?
高校3年4月、太一は小学校からの幼馴染だがあまり話さなくなった人気者のトーマと、彼のことが好きな小動物系女子の双葉と同じクラスになり、変わりたいと願う双葉に協力することにしたのだが努力は空回り人間関係は複雑に絡み始める。
1話目からもしや、という布石が思春期の人間関係の中に丁寧に散りばめられていて、読み飛ばしてしまいそうな仕草や視線の中に恋心が織り込まれているので一コマも見逃せません!

13月のゆうれい高野雀

あなたが好きなのは、見た目、中身どっち!?
男っぽい服装が好きな女子ネリは、街中で女装してる双子の弟のキリと遭遇した晩に合コンでどストライクな男性に出会うが、その人は弟の同居人で自分にそっくりな可愛い系の女装した弟にゾッコン…!?この恋どうなる!といったお話でたった2巻完結なのに5巻分くらいの濃さはあります。
そして作中の主人公だったり女友達が言うセリフが男女の価値観や世相を斬ってたりして素晴らしいのなんのって!
男とか女とか女装とかズバッと言ってくれて気持ちいいし、いろんな人がいていいんだなと思えます。選んだものだけが未来になる、とは作中の言葉ですが、まさにそんなマンガです。

ストレンジ【電子版特典付】つゆきゆるこ

自分の生涯で大切にしたい出会いが一つはあるはず!これはそんな男6組12人の恋にも似た大切で尊い友情が生まれる出会いの物語が6つ入った短編集となっています。
なぜ恋にも似たと書いたかというと、全く違う境遇と性格の二人の男が出会い互いに理解し合い、ゆっくり気持ちを寄り添わせていくこのマンガの雰囲気が今にもキスし始めそうだからです。
そこにはドキドキが溢れ、友情以上の特別な何かがある思える、どの物語をとっても本当に素敵なマンガです。