甘さ控えめ、ギャグ多め。王道を覆す新パターンのラブコメ作品5選

幼馴染だった二人の関係がゆっくりと変化していくストーリー。恋愛マンガと言えば、ハプニングをきっかけにお互いを意識し始めて……という展開がお決まりじゃないですか。でも本作品にはないのですよ、お決まり展開が。
それどころか、せっかくのハプニングチャンスに、全力のギャグや変顔をぶっこんできます。
そのおかげでたまにある甘い展開にめちゃくちゃ胸キュンさせられちゃうのですけどね。タイトル通り、苦みの中に甘さがあるラブコメ作品です。

顔面が怖いという理由だけで、15年間彼女はおろか、友達すらできたことのない主人公の千明君。もう設定から泣けます。千明君、めっちゃ良い子なのに顔が怖いだけで皆から避けられるなんて（泣）。
そして作中では、千明君と若月さんの恋模様が描かれているのですが、15年間ぼっち男子と天然娘の恋は前途多難。そんなふたりにときに笑わされ、ときに泣かされ。読了後にはなぜかこちらまで幸せな気分にさせられる一冊です。

高校に入学した主人公・名雪。彼女の隣の席に座るのは、マントと剣を身に着け、自身を「闇の勇者ディーン」と呼ぶ小松原君。ええ、初っ端から「あ、こいつヤベー奴だ」ってなる展開です。
でも、読み進めるにつれ、そんな中二病全開の小松原君の謎さが癖になってしまいます。
なにより徐々に明かされるふたりの過去が意外すぎて、衝撃を受けます。そんなぶっとび設定に笑わされつつも、ときに甘い展開にドキドキさせられる作品です。

突然、イケメン男子に告白されたオタク女子、鶴子。しかし残念ながら、鶴子の脳内は完全なるオタク脳！　
そのため純粋なイケメンの告白に対しても、「告白という名の罰ゲームですね、わかります」「なるほど……から〜の？」と予想の斜め上をいく返答で、イイ雰囲気をぶち壊しにします。そのオタク的思考の返しがいちいちツボにハマってしまうのです。
まさに公式コメントの通り、「新世代・喪女ラブコメ」というに相応しい作品です。

一言で言えば、私たち読者が主人公のマンガ。というのも主人公・かのこは、傍観者としてクラスの人間関係やカースト事情を探るのが趣味の女子。
その観察眼が的確すぎるため、読者が言いたいことを代わりにズバッと言ってくれます。
そしてただの傍観者としてだけではなく、ときには本人の目の前でもはっきり言う、かのこのイケメンさがカッコ良すぎる。個人的には読んでいてスカッとするラブコメ作品第1位だと思います。