発達障害・アスペルガー症候群・ADHD…一度は聞いたことがあっても、実際どういった症状を伴う病気なのか理解している人は少ないのではないでしょうか。
今回は、発達障害について理解が深まるマンガをご紹介します。
これまで何となくどういう病気なんだろう?と思っていた発達障害について理解が深まる丁寧に描かれた一冊でした。
森島先生自身は、40代に入ってから発達障害の検査を受けたそう。
認識することで対処療法を学び、症状が軽くなることも多いそうなので、本作を読んで「もしかして私もそうかも」と思った方は病院に行って検査を受けてみるのもいいかもしれません。
元看護士の漫画家である沖田×華先生の日常を綴ったマンガ。発達障害の一種であるアスペルガーを自認している沖田先生の、人とはちょっと違うところがコミカルに描かれています。
「アスペルガーの人にはこういう特性があるのか」と勉強になりました。
沖田先生には発達障害のほかに、学習障害もあるため、日常生活に支障をきたすことも多いのですが、工夫しながら、なんとか障害と付き合っていこうと前向きに奮闘する様が魅力的です。
「うちの子、他の子とちょっと違うかも」というちょっとした疑念から、息子の発達障害を疑いはじめ、悩む母親の姿が描かれています。
また、周囲の家族の反応や、母としての孤独な気持ちなどにも触れられています。絵柄はシンプルで可愛らしいのですが、描かれている内容は切実で、葛藤がストレートに伝わってきました。
同じような悩みを抱えているお母さんたちの励みになる一冊だと思います。
知的ボーダーとは、知的障害と正常知能のボーダーラインにいる人たちのこと。本作では、知的ボーダーで発達障害の息子を育てる母親の「障害者と健常者のボーダーラインにいる子の親になる」ことの大変さが描かれています。
一人でも多くの人に、こういった症状を持つ子供もいるんだ、という認知が広がることが、障害がある子供でもボーダーラインにいる子供でも、平等に教育支援を受けられる社会になる第一歩なのではないかと思いました。
やっと授かった待望のわが子が発達障害だったために、精神的に不安定になり、不倫をしてしまう女性の姿が描かれています。
発達障害を扱う書籍・マンガでは、「障害に向き合って子育てに全力を注ぐ」強い母親が描かれがちですが、実際にはそんなに強い女性ばかりではありませんよね。
辛さから子育てや母親業から逃げたい、と感じた母親の苦悩がリアルで、綺麗ごとではない現実が描かれていると感じました。