アラサーに勧めたい!胸に刺さりまくる渡辺ペコ先生作品 5選

おふろどうぞ
昨夜のカレー、明日のパン
ボーダー

ペコ先生の世界はすごくシビアで現実的なはずなのに、どこかフワフワして柔らかい雰囲気がある。出てくる景色や、生活感がある部屋がすごく普通なのにオシャレに感じてしまうからなのか。とにかく不思議な魅了があるのです。

おふろどうぞ渡辺ペコ

子持ち50代に告白される女も、女性になりたい父親も、みんな毎日お風呂に入る。
辛いことや生きづらい悩みも、お風呂に入ればキレイさっぱりリセットできるよな気がしてしまいますよね。
「おふろ」というキーワードを混ぜ込みながら、様々な環境で生活する人々のドラマを描いたこの作品。
心がホッとしたり、切なくなったり。
トランスジェンダーの父親が女性へと変わっていく事に混乱する子供と元ヨメの回が、「ボーダー」という作品に通じているので特にチェックしてほしい所。

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昨夜のカレー、明日のパン渡辺ペコ

人気小説をコミカライズした本作ですが、雰囲気がペコ先生の絵柄ととてもマッチしています。
夫を亡くした若き未亡人とその義父の不思議な同居生活。
普通なら驚く組み合わせですが、この2人は仲良くて平和で楽しそう。
こんな関係ならアリかもなぁなんてほっこりしてしまいます。
それでもやはり彼女はまだ若く未来があるので、再婚だって何だって出来るはず。
恋人から求婚されても拒否、今の生活を続けるのはなぜなのか?
少しずつ明らかになる夫との生活が、じんわり胸に沁みてきます。

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ボーダー渡辺ペコ

性と愛、性と暮らし。これを読むことでLGBT問題がすごく身近に感じるはず。
女として生きる道を選んだトランスジェンダー(性同一性障害)と、何も知らずに彼女に恋をした大学生の恋愛話…だけではないのです。
彼女には子供もいるし、かつての妻もいる。女として転職し、新しい人生を歩むまでには胸が痛くなる元夫婦のエピソードがありました。
心理描写がうまく、登場人物全員に感情移入してしまいます。
様々な問題を乗り越えた人々が、それぞれに幸せであってほしいと願ってしまう一冊。

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東京膜渡辺ペコ

ペコ先生の作品はとにかく心理描写が上手でつい感情移入してしまうのですが、「日々の暮らし」ぶりもすごく魅力的です。
それぞれが不満や問題を抱えていても、ご飯は美味しそうだし、登場人物の趣味が部屋や小物に現れていて、素敵だなぁと思ってしまうのです。
この作品ではそれが特によく現れていて、大人も子供も、女も男も、真面目でもそうでなくても、たくさんの人々の「何気ない暮らしにあるドラマ」がとても面白いのです。

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ラウンダバウト渡辺ペコ

中学生ってなんてバカで可愛いの!と、青春時代が懐かしくて胸がキュンとしてしまうのがこの作品。
思春期ならではの恋やくだらない疑問や思考回路も、読んでいるとほっこりしてきます。
年を重ねて酸いも甘いも知ってきた今だからこそ、こんな純粋な男女の生活を覗くのが新鮮で面白い!
忘れかけていた感覚を思い出せるような気もします。
なんだか自分もあの頃の時代に若返った様な気にさえなれるので、疲れた時や癒されたい時にオススメですよ。

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