超能力。
なんて甘美な言葉なのだろう? 誰しも「自分に超能力があったらなぁ」と妄想したことが1度や2度はあるハズ。 そんな超能力を1つだけ身につけられるとしたらと思いながら読んでくれたら嬉しいデス。
好きな人が出来たとき、相手の思ってることがわかったらどんなに攻略しやすいのだろうか?と一度は思ったことがあるんじゃないでしょうか。
そんなテレパス能力を保有した家族のお話です。そんなテレパス家族の前に妄想OL現る。そしてこの主人公OLの妄想が愛くるしい。
ラブコメでここまでドキドキほのぼのさせられるのは「人の心が読み取れる」という前提があり、また主人公の「人の良さ」「セリフの良さ」に起因しているのかも。
森恒二先生の作品が好きなのだ。わたしは。
この先生の作品は主人公が闇を抱えている前提のマンガが多く、大体イケてない主人公と主人公の憧れとなるイケメンが登場する。物語の大きな流れは、イケてない主人公がイケメンに並び立つための何かを獲得することに美学があるような気がする。
ぜひ『ホーリーランド』『自殺島』そして本作を読み、この作者が訴えたい究極の友情を堪能してほしい。
中二病MAXマンガでキレッキレの超能力保持のサイコキラーものだからあっさり完結したときは結構衝撃でした。
「世の中はこうあるべきだ」と語ってることに終始していて何かが始まりそうで何も始まらない、何か起きそうで何も起きない。これが普通の中学生っぽくてリアリティがある。本質があるようでまったくない。
正義の理由もたいしたことないのがちょっと失笑だけど、タイトルがもう間違っている感あるのでこれはこれで正解なのかもしれない。
“いかがわしく下らない” そんな愛すべき内容が全8巻という完璧なボリュームに集約されているのが凄い。
どのエスパーたちも特定の欠点があり、それが絶妙なエッセンスになっているのも素晴らしい。これほど短いのに完成度が高くて感心したのはホーリーランド以来。
旦那が友人から進められて同作の映画を見に行き、映画どうだった?と聞いた時の旦那のスケベ顔がキモち悪いことこの上なしだったダメな記憶ですが原作はオススメです。