最高の現実逃避。世界観にどっぷりハマれるファンタジーマンガ

小学生のころハマっていました。
本を開けたら異世界に引き込まれるっていう設定もロマンティックだし、異世界で出会う仲間は魅力的でカッコよかったし、ちょっとエロいシーンにドキドキできるし…心を鷲掴みにされる要素満載のマンガでした。
あまりに感情移入しすぎて、あの人が（ネタばれになるので名前は避けます）が死んでしまったときは、一週間ほど立ち直れなかったほどです。

かつて天使だった主人公が記憶を失い、一般人として生活しているところから物語は始まります。
とにかく物語が複雑で緻密！「え、これってどういうことだろう」と何度か読み返して初めて理解できたところもありました。伏線の張り方なども見事で構成の巧みさに唸らされます。
ドラマティックでダークな世界観で、絵も綺麗なので、異世界にどっぷり浸って現実逃避できる一作です。

その美しい赤い髪に目をつけられ、王子の妾になることを強要された町娘・白雪が、宿命から逃れるために旅にでます。このマンガの魅力はなんといっても白雪の芯の強さ。
王子からの命令にも臆することなく「自分の人生は、他人の筆で描かれたくない」と迷いなく自立する道を選びます。
全編にわたって、他人に決められた道ではなく、自分の道を進んでいこうとする白雪が魅力的です。

『ダンジョン飯』で大ブレイクした九井諒子先生のオムニバス作品集です。
『ダンジョン飯』同様、異世界を本当らしく描く筆力は素晴らしく、化け物や天使、ケンタウロスがいる世界に一瞬にして引きずり込まれます。個人的に一番好きなのは天使の女の子が進路について悩むお話です。
空を飛べるという才能を伸ばすのではなく、好きな子の近くにいたい、と願う乙女心に胸キュンしちゃいました。

東京を舞台に、人を食べる「グール」との攻防戦を描く本作。
人を食べるって、グロいイメージがあって避けていたのですが、友達からの猛プッシュがあり読んでみたらハマりました。私のお気に入りキャラは鈴屋什造くん。
身体に糸を縫うボディ・ステッチを施していたり、残虐行為を簡単にやってのけたりするクレイジーさと、見た目の中性的な可愛らしさのギャップにゾクゾクしちゃいます。