俺・瀬川宏也の家に、幼なじみの夏樹が突然転がり込んできた。夏樹は昔から俺を好きだったと言い、「一度だけでいいから…」と関係を迫ってくる。…俺も実は昔から、夏樹に想いを寄せていた。だが、夏樹を抱くことはできない。なぜなら夏樹はもう――俺の兄貴の妻だから。――――新婚ほやほや、田舎で兄貴と暮らしていたはずの夏樹。けれど2か月前の結婚式では大きな事件が起こっていた。血にまみれて恍惚とほほ笑むウェディングドレスの夏樹が、今も目に焼き付いている…。――俺が好きならなぜ兄貴と結婚した?不倫するにもなぜそんなに急ぐんだ?尽きない疑問。だが夏樹の瞳はあまりにまっすぐで…追っ手が迫るなか、俺は義姉と唇を重ねた……。――兄嫁との道ならぬ恋。そして故郷の「奥屋敷」で彼らを待ち受ける戦慄と禁忌の運命とは。