19歳の清掃員ビリーは、勤め先の高級アパートメントでギリシア富豪のギオが倒れているのを見つけ、懸命に介抱した。それを機に急接近し、ビリーは求められるまま彼に身も心もゆだねたが、情事の相手以上の存在として見られることは決してなかった。愛も純潔も捧げ尽くした哀しき愛人――それがビリーだった。その証拠に、ギオは良家の女性と結婚。彼女は失意に暮れ、姿を消した。ところが2年後、ギオが予告もなしに家の玄関先に現れる。「離婚したから、君とよりを戻しに来た」と言って。なんて身勝手なの……。むろん、ビリーは即座に拒んだ。足元で無邪気に笑う、ギオに似た幼子を、必死に彼の目から隠しながら。
■傲慢富豪と灰かぶりの代名詞のような二人による、シークレットベビー物語! 利己的なギオを追い返したものの、将来、彼の子でもある息子から、父親は裕福なのに自分は貧しく育てられたと責められるだろうかと考え、ビリーは密かに枕を濡らすのでした……。
*本書は、ハーレクイン・ロマンスから既に配信されている作品のハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ別冊版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。