「第21話:番狂わせ」を収録。両親が離婚して1人暮らしをすることになった女子大生・六月一日すず(くさか・すず)。寂しく孤独な状況にくじけそうになっていたすずのことを気にかけてくれたのは、階下に住む大家さんの宮生九太(みやお・きゅうた)と小さな弟・十和だった。すずに何かを押しつけたりすることなく、ゆるやかに優しく見守ってくれる九太に、すずの心も段々ほぐれていく。そして、頑張り屋なすずのことが九太も気になって仕方がない。九太の正体が推しの小説家・イチジクナギだとは気づかぬまま九太を好きになったすずは、ファンの「目玉焼きパン」として、なんとイチジクナギに恋愛相談を!?大家と店子として、そして売れっ子小説家とそのファンという関係はいつまでバレない!?いじっぱりでさみしがりで頑張り屋な女子大生と、実はその正体はすずの憧れの小説家な大家さん(とその弟)が紡ぐ、優しく柔らかな再生のラブストーリー。