｢金の国　水の国｣のレビュー・感想

某ランキングで第１位を獲得した本作。
神さまが「Ａ国で一番美しい娘をＢ国に、Ｂ国で一番賢い若者をＡ国に嫁がせる」よう、仲の悪い両国に命じたところから物語は始まります。
緩いネーミングに脱力しながら読み進めると、見えてくるのは骨太な人物造形と緻密に計算されたストーリーテリング。
そのギャップに驚かされながらも、気づけば夢中になってしまう不思議な魅力がありました。
シリアス派にもほのぼの派にもお勧めです。

「読んだ後の幸福感がハンパないファンタジーマンガ！」
これは敵対する2つの国のお姫様と青年が偶然にも出会い、国同士の仲を取り持つ中で徐々に愛が深まっていくストーリー。
とにかく全体を通しての完成度が高い！青年の賢さ溢れるキレッキレのセリフ、思わず見とれてしまほどの景観画力、ハラハラドキドキのアクションシーン、思わずニヤけてしまうほどの甘いシーン。オススメポイントを挙げたらキリがありません(笑)
読書後は幸福感に包まれるとともに、1本の大作映画を観たかのような感覚に陥ります。
個人的には休日の午前中に紅茶でも飲みながらゆったりと読みたいそんな作品です。ぜひ幸福感に包まれて、癒されてください。

読んだ後の胸のトキメキ、ワクワク感がたまらない。
誰も不幸にしないおとぎ話って正義すぎる！
A国の姫様と敵対するB国の賢者が出会ったことにより、そこから2人の恋だけでなく２つの国の運命も大きく変わっていきます。
そのお姫様がTHE王道の美人姫ではなく、ぽっちゃりで現実的！そして賢く優しいと言う、なんともステキなお方。
そんな彼女に惹かれていく賢者との２ショットが、ナイスカップル過ぎてほっこり癒されます。
A国B国それぞれの情景も美しすぎる！

二年連続で某有名ランキングにて1位を獲得した岩本ナオ先生。こちらは昨年1位になった作品です。
とりたてて美男美女ではない朴訥とした主人公カップルが紡ぐ温かさを感じさせる営みがどこまでも気持ちいい恋愛マンガ。
岩本先生の生み出す空気感の豊かさは素晴らしいにもほどがあります。
世界に存在する優しさを感じ、信じさせてくれる作品。多くの人に手放しでお薦めできます。