【ネタバレ注意】『はたらく細胞BLACK』はただのスピンオフ作品ではない!健康やストレスの影響について考えさせられる!

【ネタバレ注意】『はたらく細胞BLACK』はただのスピンオフ作品ではない!健康やストレスの影響について考えさせられる!

清水茜先生の人気作品『はたらく細胞』の公式スピンオフ作品。原作と同様に体内の細胞が擬人化されたキャラクターとなり、様々な問題を解決していくアクションコメディ作品。原作と異なる点は、今回の舞台となっている体が、ストレス社会の中で働く不摂生な男性の体となっている点です。 ストレスに晒された男性の体内では、想定外の問題が多々起こり、ブラック企業で働くかのような過酷な労働を強いられる様子が描かれています。

  • はたらく細胞BLACK(1)

    少年・青年マンガ
    4.2
    690

    『はたらく細胞BLACK』とは

    舞台は本家「はたらく細胞」と同様にからだの中。 ただし大きく違うのはそのからだが「不健康な大人」のからだということ。 本家と違い、「週刊モーニング」掲載の青年漫画の為、少年漫画では描かれない過激な内容が出て来ます。 性病や飲酒、喫煙がもたらす「不健康な大人のからだ」ならではの問題に、主人公である新人の「赤血球」が立ち向かうストーリーとなっています。 ブラック企業という社会問題を取り上げる本作品は「はたらく細胞」のファンはもちろん、それ以外の方にも刺激的な作品となること間違いなしです!

    あらすじ

    ストレスに晒されたある男性の体は、疲労の蓄積、ストレス、寝不足、暴飲暴食などで危機的状態に。 主人公の新米赤血球は、酸素を運びまくれと左心室から指令が下される。 劣悪な職場環境に上からのストレス。ブラック企業で働く男の体内もまさに、細胞達にとって過酷な「ブラック企業」となってしまっているのだった。 赤血球を始めとする細胞達が、体内の様々な異変に振り回されながら、職務をこなす日々の奮闘記が今まさに幕を開ける!

    魅力ポイント

    【1】忠実に描かれるサラリーマンの体内

    本作の1つ目の魅力は、日々ストレスと立ち向かうサラリーマンの体内が忠実に描かれている点です。 1巻冒頭は、ストレスにより暴飲暴食を繰り返し、コレステロールが溜まり血液の流れが悪くなる場面からスタートします。 その後、そのストレスを解消するためにさらに飲酒という、体内には悪影響を及ぼす行動が続きます。 ストレスが溜まると日常的に行ってしまうことがテーマとなっているので、思わず読んでいて自分の体と照らし合わせ、感情移入すること間違い無しです!

    【2】自分の健康についても考え直すきっかけに

    2つ目の魅力は、本作品を読むことで、自身の健康意識を見つめ直すことができるという点です。 ブラック企業で働く人の体内では、ストレスが要因となり様々な問題が巻き起こります。 暴飲暴食など思わずストレスが溜まった際にやってしまいそうなことが、体内でこれほどまでに深刻な問題を引き起こしているのかということに気づかされることになるでしょう。 思わず読んでいて、自分にも当てはまる点があり、ドキッとする場面も多いかと思いますが、本作品を読んでしっかり自身の体内を見つめ直しましょう!

    【3】体内がブラック企業となっている巧妙な設定

    3つ目の魅力は、舞台であるからだ自体が、ブラック企業という設定の巧妙さです。 ブラック企業で働く人のストレスによって、体内でどのような問題が引き起こされるかというストーリー展開ですが、皮肉にもその体内も同様にブラック企業化しているのです。 体内で働く細胞達は、日々、上からの無茶な指示に四苦八苦して、ストレスを抱えながら働くことになります。 まさに現代の働き方を問うこのテーマは、読者に改めてブラック企業について考えさせる内容となっています。

    【4】体内(企業内)での主人公の成長

    4つ目の魅力は、ブラック企業で働く主人公である赤血球の成長です。 当初は、ブラック企業内での働き方にストレスを抱え、疲弊していく主人公でしたが、徐々に働くことの意味を自分なりに理解して、やりがいを感じていくことになります。 ブラック企業で働く若者がどのように成長していくのか、非常に見応えのあるストーリー展開となっています。

    【5】迫力のあるセクシーな白血球の格闘シーン

    5つ目の魅力は、セクシーキャラクター白血球の迫力のあるバトルシーンです。 体内に入って来たウイルスに対して、駆除するのが白血球の役割となっています。 この白血球がとにかく強くて、セクシーなので、バトルシーンは毎回、目の離せないものとなっています。

    個性的な登場人物

    赤血球

    本作品の主人公。 メガネが特徴の新米赤血球。 体内への酸素と養分の運搬などを劣悪な環境の中で日々こなしている。 作中では宅配便の配達員のような役回りであり、箱や台車を使って酸素や二酸化炭素を運ぶほか、食べ物(栄養)を運搬したり、ブラック企業の中で動き回っている。 その職務上、日々、溶血性の細菌など赤血球の命を狙う外敵の近くで働く事になるが、他の免疫細胞キャラクターのような戦闘能力は無いため、基本的には逃げ回る事しかできない。 しばしば同僚や友人に対して情が厚い一面を見せる。

    白血球

    本作品のヒロイン的キャラクター いつも右目が前髪に隠れている事と制服からいつもこぼれ落ちそうな巨乳が特徴の女性個体。 細菌などとの戦闘には日本刀型の武器を使う。 戦闘に関しては一切容赦が無く、外敵を駆除した後も返り血まみれの姿で平然と体内を歩き、いつも通りの表情をしている。 しばしば、主人公の赤血球に気がある素振りを見せる。

    肝細胞

    赤血球からアルコールを抜く役割を持つ。 作品中では肝臓が繁華街となり、そこで働くキャバクラ嬢のように描かれる。 自らの仕事にプライドを持っていて、アルコールを分解したアセトアルデヒドの毒素に蝕まれる事もしばしばあるが、自分たちの癒しを求めにやって来る赤血球達の前ではいつも笑顔を絶やさない。

    ヘルパーT細胞

    体内の司令官の役割を担う。 ストレスが増す体内で、次第に正しい判断ができなくなっていく。 最終的には少しでも細菌の可能性があるものは駆除するという指令を下し、その結果、自己抗原を誤って攻撃させてしまいステロイドに捕縛されることとなる。

    キラーT細胞

    胸元にKILLと描かれた作業服と帽子が特徴的。 ヘルパーT細胞の命令を受け、癌細胞などの異物を殺すリンパ球。 作中ではヘルパーT細胞のストレス化による異常指令により毛細細胞を攻撃、円形脱毛症を引き起こしてしまう。

    LDL

    作業服にサングラスという風貌。 いわゆる悪玉コレステロール。 血管内にコレステロールを放棄して動脈硬化の原因を引き起こす。

    淋菌

    性接触によって体内に侵入した細菌。 細菌としては驚異的な増殖力と強固かつ高速で再生する細胞壁の鎧によって白血球の貪食を上回る速度で勢力を拡大する。 最終的にはペニシリンによって防御の要だった細胞壁の再生を封じられ弱体化、殲滅される。

    まとめ

    いかがでしたでしょうか。 アニメ化された本編よりもある意味強力なインパクトを残すスピンオフ作品となっています。 本編にはなかった、より過激な細菌達がもたらす体内の問題に立ち向かう細胞達のバトルシーンは迫力満点です。 そして今や社会問題となっている「ブラック企業」の問題に関しても、そこで働くキャラクター達の人間模様など細かく描写されていて、リアルな設定に思わず感情移入すること間違い無しです。 是非話題の本作品を手にとって見てください!

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