『ヤングアニマル』にて「ハチミツとクローバー」の羽海野チカ先生により2007年から連載開始。 勝負の世界に生きる棋士達の様子が時にはシビアに、時にはコミカルに描かれる。傷付きながらも精一杯生きることに勇気付けられ、思いやりのある言葉が胸にしみわたります。 将棋の漫画…?難しそうと思うかもしれませんが、人間ドラマ・グルメ・恋愛…と面白要素盛りだくさん!ちなみにネコ好きにはたまらない描写多々あり!!!
『3月のライオン』とは
様々な人間が、何かを取り戻していく優しい物語です。 「いじめ」や「家庭崩壊」などの重いテーマが描かれますが、シリアスとコミカルのバランスが良く、読んでいて考えさせられ、気づかされることも多いです。 映画化とアニメ化に加え、第35回講談社漫画賞一般部門、第18回手塚治虫文化賞マンガ大賞など他にもここでは書ききれないほど様々な賞を受賞しています、すごい!
あらすじ
東京の下町に一人で暮らす17歳のプロの将棋棋士=桐山零。史上5人目の中学生プロデビュー棋士として周りから期待される零だが、彼は幼い頃に事故で家族を失っており、生活の中でも盤上でも、深い孤独を背負っていた。 そんな彼の前に現れたのは、あかり・ひなた・モモの3姉妹。彼女たちと接するうちに、零は心の内に温かな気持ちをゆっくりと取り戻していく……。
3月のライオン彩る登場人物
桐山 零 (きりやまれい)
幼いころに交通事故で家族を失い天涯孤独となった彼 引き取られた家でも自分の居場所を見つけられず、 自分の居場所を得るために将棋盤にしがみつき中学生でプロ棋士となり独立した零。 とにかく孤独・筋金入りのいじめられっ子な彼ですがひょんな縁で出会った3姉妹をはじめ、色々な人々との交流を通して成長していきます。 将棋は中学生でプロ棋士になるほどの強さで、どの戦法も得意なオールラウンダー。
川本 ひなた(かわもとひなた)
川本家の次女 太陽の様に皆を照らすヒロイン! この零にはもちろんこの物語にとってもかけがえのない太陽のように暖かい女の子。 誰よりも芯が強く正義感に溢れる明るく元気な3姉妹のムードメーカーで、お祖父ちゃんの和菓子屋のお手伝いが大好きな中学生。 こんな妹が欲しかったランキング1位(筆者調べ)
川本 あかり・モモ(かわもとあかり・もも)
川本家3姉妹の親代わり、和菓子屋のお手伝い、銀座でホステスの3つの顔を持つあかり。 料理上手でしっかり者のお姉さん、人や生き物をふくふくにするのが大好き。 とにかく優しさに溢れ、ごっくんボディの女性なら誰でも憧れてしまう理想の女性です。 天真爛漫で、素朴な子供らしさで周りを和ませるマスコットのような存在の末っ子モモ シリアスな話にひと時の癒しをくれます♪お腹がぱんちくりんでめちゃくちゃかわいい! この幼女可愛いランキング1位です!(筆者調べ)
林田 高志(はやしだたかし)
零が通う高校の教師。校内で孤立している桐山零を気にかける。 担任から外れても一緒に昼食を食べるなど面倒見がよくさらに先生の鏡!と言わんばかりに素敵な言葉を零に投げかける。 そしてそんな先生の恋の行方もこの3月のライオンでは目が離せない。
林田 高志(しまだ かい)
A級棋士。痩身で頭髪が薄く胃痛持ちと、幸が薄そうな印象に見える。桐山零を自らが主催する研究会に誘い、同じく研究所に所属している弟弟子の二海堂晴信は「坊」と呼んでいる。故郷や将棋にかける情熱は凄まじく、タイトルホルダーとなって故郷に錦を飾ることを目標としている。名人の宗谷冬司とは同じ年齢で奨励会の同期の関係。
見どころ
作りたい!川本家のご飯(1)
とにかく甘やかされたい!川本家伝説の「甘やかしうどん」 受験勉強のお夜食に…仕事で疲れた時に…。頑張ったあとに絶対食べたいご褒美うどん!ネーミングも最高に食欲そそる! コロモがぷわっぷわのとろける天ぷら、じゅわっと甘いおあげ。 『おいしいもの』のとなりにまた『おいしいもの』甘くて温かくて豪華で、夢のような鍋焼きうどん 手間いらずで作れる簡単ご馳走!こんなの出てきたら最高ですよね。 大切な人に作ってあげたいマンガ飯です♪
作りたい!川本家のご飯(2)
もう一品ご紹介させてください、魔法の3月のライオンご飯。 最近ちょっと太り気味だから野菜をたくさん摂れるメニューに……という目論見でできた献立です! 「豆腐とひき肉の甘辛味噌そぼろ」と「納豆と玉子の塩ネギそぼろ」のレタス巻き… 今すぐ真似したい!だってレタスで包めばノンカロリー!ちょっと何言ってるのかわからないかもしれませんが…細かいことはいいんです美味しければ! 誰がなんと言おうと0カロリーなんです!
深くて優しい名言
一人じゃどうにもならなくなったら、誰かに頼れ でないと実は 誰も お前にも 頼れないんだ こんなこと言ってくれる先生に出会いたい…! そうやって力をかりたら、次は相手が困ってる時力をかしてあげたい 世界ってそうやってまわっているんだと 遠慮することばかりに気を使い、誰かに何かを頼ることを避けてきた零がハッとした言葉です。一人じゃできなくても、誰かと一緒ならクリアできることが世の中にたくさんあるんだなと教えてくれる言葉です。
深くてしびれる名言
「縮まらないから」といってそれがオレが進まない理由にはならん 「抜けない事があきらか」だからって オレが「努力しなくていい」って事にはならない ただただめちゃくちゃかっこいい!!努力を怠らない姿勢に感服です! 圧倒的な実力差がある相手との戦いを前に諦めたり、逃げ出したくなったり、怖気づいたりしちゃうものですがこの挑む姿勢に誰もが勇気をもらえます。
「本当の強さとは何か?」を考える
人間関係に迷ったり、どう頑張っても再構築できなかったり… 多くの人がぶち当たる問題かと思いますが、正しい解決策のない問題に立ち向かうヒロインや、周りの先生の言動に勇気がもらえます。
まとめ
いかがでしたか? 「3月のライオン」を読むと温かさを感じ、その温もりが好きで、繰り返し読んでは力をもらってきました。 正直まだまだ3月のライオンの良さを伝えきれずに悶々としていますが、ぜひ実際に読んでみてこの漫画の良さを体感してください♪ ここまでおつきあいいただきありがとうございます!
作家情報
日本の漫画家。女性。東京都立工芸高等学校卒業後、株式会社サンリオに就職。デザイナーとして勤務する。その後フリーのデザイナー兼イラストレーターとなる。会社員時代から同人誌活動を行っており、フリーとなってからも継続し、漫画家デビューを目指す。2000年、『ハチミツとクローバー』が宝島社「CUTiE Comic」で連載される事になり、プロ漫画家デビュー。その後「CUTiE Comic」が休刊となって連載は中断されたが、自ら出版社に持ち込みをして、集英社の「YOUNG YOU」にて連載を再開させた。掲載誌はその後「コーラス」に替わって作品は完結。同作品で、2003年に第27回講談社漫画賞(少女部門)を受賞している。また『ハチミツとクローバー』は2005年にアニメ化、2006年に実写映画化、2008年にはTVドラマ化されて、いずれも人気を博した。2007年から白泉社「ヤングアニマル」にて『3月のライオン』の連載を開始。同作品は連載開始から話題を呼び、2010年には第1回ブクログ大賞マンガ部門、2011年にはマンガ大賞と第35回講談社漫画賞(一般部門)を受賞。さらに2014年には第18回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞した。
メディア情報
スピンオフ
羽海野チカ原案・監修、西川秀明執筆による「3月のライオン」のスピンオフ『3月のライオン昭和異聞 灼熱の時代』
アニメ
NHK総合にて第1シリーズが2016年10月から2017年3月まで放送され、同年10月から第2シリーズが放送された。シャフト制作。
映画
2017年に前編・後編が公開。監督は大友啓史、主演は神木隆之介が務める。後編終盤は映画オリジナルエピソード。