気分が落ち込んだ時はさらなる闇に堕ちてみませんか?トラウマになりかねない漫画は、人間の薄汚い心の奥底の闇が、狂気の描写が、緻密に描かれています。それでも読みたいと感じるのは、もしかすると、主人公に感情移入して共感できてしまう部分があるからではないでしょうか。誰かのために何かすると考えていても、実は自分の保身のためだったりするものです。読んでみるとトラウマになりかねない、おすすめ漫画をご紹介します。
ミスミソウ 完全版 : 1
少年・青年マンガ三角草とは、厳しい冬を耐え抜いた後に、雪を割るようにして咲く花の一種です。舞台は、とある田舎町の、少子化と過疎化により廃校が決まった大津馬中学校です。今年卒業する生徒は、わずか十数人でした。半年前、東京から転入してきた野咲春花は、よそ者扱いをされてしまい、クラスメートからいじめを受けていました。机の上に刻まれた悪口、上履きや靴を隠されてしまったり・・・担任の先生は見てみぬふりです。そんな状況でも、春花に味方してくれる同級生の相場と家族がいてくれるおかげで、あと少しだと辛抱していました。そんなある日、彼女に次の悲劇が起こるのです・・・。
ちーちゃんはちょっと足りない
少年・青年マンガ本作品のタイトルの「少し足りない」とは何なのでしょうか。ちーちゃんは少し頭の成長が人よりも遅い、ある意味真っ直ぐで優しい中学生の女の子です。そんな彼女をからかいつつ親友でいてくれるナツと旭。彼女たちはなんの変哲もない学校生活を送っていました。仲良し三人組の彼女たちですが、ある日事件が起きます。ナツとちーちゃんは貧乏でしたが、旭はお金持ちでした。ナツとちーちゃんは、今よりも幸せになりたいと、お金が欲しくなります。ナツに喜んで欲しかったちーちゃんは、とんでもない行動を起こします・・・。本作品は人の心理描写が緻密に描かれた作品です。1巻で完結しているので、気になった方はぜひ読んでみてください。
不能犯 1
少年・青年マンガ一度「正しい」と思い込むと、そこからなかなか抜け出せなくなってしまう・・。そんな人の心情をうまく使った作品です。物語は、喫茶店で二人の男が話すシーンから始まります。黒スーツの男・宇相吹正は、机の蟻にジュースを垂らすと蟻は瞬く間に溶けてしまいます。もう一人の男は闇金業者で黒スーツの男に毒を盛られたと感じて死んでしまいます。その事件に関わる警部の夜目は、監視カメラの映像からが犯人だと信じ接触をします。掴めない表情と行動に翻弄される夜目。ある夜、彼から「貴女は 今夜死ぬ」と予言をされた晩、自ら命を絶ちます。彼の犯行を、誰も証明することができません。人は彼を、「不能犯」と呼ぶのです・・・。
ひぐらしのなく頃に 鬼隠し編1巻
少年・青年マンガ本作品はもともと同人ゲームが原作の人気作品です。舞台は昭和58年の人口2000人にも満たない「雛見沢村」という小さな村です。この村では、毎年6月に「線流し」という催しが行われています。しかし、この線流しの日には怪事件が起きており、村人たちはこれを「オヤシロ様の祟り」だと恐れていました。怪事件が続く5年目。本作品の主人公・前原圭一は、村へ越してきます。都会から越してきた圭一は、同じ学校の女生徒たちと交流を深めていきます。そんな「部活メンバー」たちとの日常生活を描いた圭一の満喫した日常作品、と言いたいところですが、好奇心旺盛な圭一はこの村の風習や事件を知り惨劇に巻き込まれてしまいます・・・。
カリスマ1
少年・青年マンガ季節は2月の節分の時期。本作品の主人公・平八郎は生徒たちと学校で豆まきをしていました。彼はクラスの中でも一際目立つ、面白い男の子です。そこへ突然、鬼の形相をした母親が現れ、平八郎を引っ叩き、無理やり家へ連れて帰ろうとします。生徒たちは、平八郎の母親の顔に異変を感じます。そして家に着いたあと、お仕置きを受ける平八郎ですが、母親は優しく平八郎を抱き寄せます。自分が我慢をすれば、優しい母親でいてくれると耐えますが、お祈りを捧げる母親の姿を見て悲しい気持ちになります。彼の母親信仰する「メシア」とは・・・?オカルトホラー作品に背筋がゾクゾクとしてしまいます。