フルーツバスケットのあらすじを知りたい。長年愛される理由とは?

フルーツバスケットのあらすじを知りたい。長年愛される理由とは?

心洗われる名作少女マンガ『フルーツバスケット』の魅力やあらすじをまとめて紹介します。優しい世界観や個性的な登場人物、十二支にまつわる物の怪憑きの謎など、見どころ満載のファンタジー作品をぜひチェックしてみましょう。

  • フルーツバスケット(23)

    少女・女性マンガ
    4.7
    480

    ついに十二支全員の呪いが解けた。慊人は草摩家当主として皆の自由を守ることを決め、由希は大学へ進学。そしてお互いの気持ちを確かめ合った夾と透もまた、新しい二人の未来へと一歩を踏み出す――十二支ドラマ、感動の完結!!

    フルーツバスケットの概要

    『フルーツバスケット』は、雑誌『花とゆめ』で1998年から2006年まで連載していた大人気少女マンガです。感動的なストーリーや心優しく魅力的なキャラクターなどが人気を呼び、今も多くの読者に感動を与えています。 そんな本作品について、まずは概要から見ていきましょう。

    高屋奈月作の大人気少女マンガ

    『フルーツバスケット』は、高屋奈月(たかやなつき)さんの代表的な作品で、連載当時から現在に至るまで多くの読者に愛されてきた名作です。『講談社漫画賞少女部門』を受賞した大ヒット作品で、2007年には『もっとも売れている少女マンガ』として、ギネスに認定されたことでも有名になりました。 読者からは"フルバ"と呼ばれ、少女マンガというジャンルですが、男女問わず人気があります。心優しくピュアな主人公や、彼女を取り巻く個性的な登場人物たちがおりなす、ハートフルなストーリーに思わず涙してしまうという人も少なくありません。

    2019年に2度目のアニメ化が決定

    少女マンガとして不動の人気を誇る『フルーツバスケット』ですが、実は2回もアニメ化をしています。2001年にテレビ東京系列で放送され、その後18年の時を経て再びアニメシリーズが制作されました。 2019年4月から放送された"1st season"が話題になり、2020年4月からの"2nd season"、2021年4月からの"The Final"で完結まで描かれています。2022年には主人公の両親のエピソードを描いた新たなアニメが制作されるほか、舞台化も明かされるなどまだまだ目が離せない作品です。

    フルーツバスケットのあらすじ

    感動的なストーリーが人気の『フルーツバスケット』について、冒頭のあらすじを紹介します。心優しい主人公の少女と、彼女が出会うある秘密を抱えた一族のファンタジックな設定に注目です。

    母を亡くし一人でテント暮らしをする透

    主人公の少女・本田透(ほんだとおる)は、幼い頃に父を亡くし、女手一つで育ててくれた母も事故で亡くしてしまった女子高生です。大好きな母の死という悲しみの中で親戚のおじいさんに引き取られますが、改装をきっかけに家を出なくてはならなくなり、誰にも言わずに山でテント生活をおくっているのでした。 真面目でひたむき、頑張り屋な性格の透は、おじいさんに迷惑はかけまいとビル清掃のアルバイトをして学費や生活費を稼いでいます。そしてどんな時もめげないのが自分の取り柄だと言い聞かせ、「住めば都」と言いながら懸命にテントで暮らしているのです。

    十二支の秘密を知り草摩家に居候することに

    山で過酷なテント暮らしをしていた透でしたが、眉目秀麗で学校一の王子様と名高い草摩由希(そうまゆき)と、その従兄弟である草摩紫呉(そうま しぐれ)に見つかってしまいます。そして、山が草摩家の所有する土地だったことを知り、改築が終わるまでどうかこのまま山でテント生活をさせてほしいと懇願するのです。 しかし、透は過酷な暮らしのせいで熱を出して倒れてしまい、さらには土砂崩れが起きてテントが全て土砂で埋まってしまいます。母の遺影を必死で掘り出そうとする透の懸命な姿や、「また家を失ってしまいました」と悲しむ姿を見た紫呉と由希は、改築が終わるまで家に泊まることを提案するのでした。 こうして草摩の家に居候することになった透でしたが、由希に勝負を仕掛けにやって来た草摩夾 (そうまきょう)の登場で、草摩家がある秘密を抱えていることを知ってしまうのです。

    共同生活の中で十二支達と親しくなっていく

    天井を突き破って突然やって来た夾は、由希とは犬猿の仲で事あるごとに勝負を挑んでいる従兄弟です。そんな夾に偶然透が抱きついてしまうと、なんとその姿が突如青年から猫へと変身してしまいます。 さらに由希は鼠、紫呉は犬に変身してしまい、草摩家の人間にはそれぞれ十二支の物の怪が憑いているという秘密を知るのでした。十二支の物の怪憑きたちは、異性に抱きつかれたり、体が弱っていたりすると十二支の動物に変身してしまうのです。 透はそんな秘密を抱えている由希や夾たちと共同生活をおくりながら、他の十二支とも出会い親しくなっていくのでした。

    作品の見どころ

    少女マンガ好きな人はもちろん、性別年齢を問わず愛読されている『フルーツバスケット』ですが、一体どのようなところが人気なのでしょうか。本作品の見どころについて紹介します。

    透の優しさが生む登場人物達の絆

    十二支の物の怪憑きたちは、その呪いに苦しみ、心に孤独を抱えています。そんな物の怪付きである草摩家の人々と、透が心を通わせていく様子が『フルーツバスケット』の最大の見どころといえるでしょう。 物の怪憑きということで親の愛を得られない者やいじめられる者、愛する人と結ばれることが許されない者など、草摩の人々の葛藤はどれも辛く悲しいものばかりです。そんな物の怪憑きの登場人物に対して、透は真っ直ぐに向き合います。 母親の言葉を大切にしながら草摩家の人たちと向き合い、心からの愛情をもって接する透の優しさに思わず涙してしまうでしょう。由希や夾が透に惹かれていく様子や、登場人物たちの絆に胸が熱くなります。

    キャラクターの個性とそれぞれの物語性

    本作品の魅力の一つに、個性豊かなキャラクターたちとそれぞれの物語性が挙げられます。呪いで傷ついてきたからこその優しさを感じさせる者や、血縁で一族を束縛し支配する者など印象深い人物ばかりです。 物の怪憑きたちは男女両方登場しますが全員イケメンや美少女のため、読んでいるうちにお気に入りのキャラクターが見つかるでしょう。透の親友であるヤンキーの魚ちゃんや、毒電波を操る花ちゃん、伝説のレディースだった母の今日子など、脇役キャラクターの濃さも必見です。

    物の怪付きの謎と呪いの行方

    変身してしまうため異性と抱き合えなかったり、動物と意思疎通ができたりといった特徴がある物の怪憑きですが、その能力は大昔に神様が与えたものでした。十二支の動物たちと神様を結ぶために生まれた"永遠の絆"が、いつしか自由を奪う"呪い"となってしまったのです。 そんな呪いに縛られて苦しんでいる物の怪憑きたちが、それぞれどのように呪いを解いて救われていくのか、草摩家の謎や呪いの行方に迫るストーリーは見逃せないポイントといえます。透との出会いで変化していく由希や、猫憑きとして疎まれていた夾の呪いをどのように解いていくのかも必見です。

    時代を超えて愛される名作ファンタジー

    『フルーツバスケット』は、時代を超えて長く愛されている名作少女マンガです。悲しみの涙よりも感動の涙を流したいという人や、ストレスや孤独感を感じる現代社会に疲れたという人におすすめのマンガといえます。 癒しを与えてくれるような優しく温かいストーリーとキャラクターは、思わず愛しくなってしまうことうけ合いです。ぜひ読んで、ほっこりとした気持ちに浸ってみてはいかがでしょうか。

  • フルーツバスケット(1)

    少女・女性マンガ
    4.7
    480

    テントで暮らす女子高生・透(とおる)。家事の腕を買われ草摩由希(そうまゆき)の家で暮らすことに。だが、草摩家には異性にふれると動物に変身してしまうという秘密が―。