何者かの意思や巨大なシステムにより集められた登場人物たちが命をかけて戦う、それがデスゲームというジャンルです。命がけの状況だからこそ垣間見える人間の本質やヒューマンドラマ、生への執着を描いた作品を読んでみませんか?命というチップをかけて戦うデスゲーム漫画のおすすめを紹介します。
バトル・ロワイアル
高見広春さんの小説を元にした漫画作品です。2000年にはR15指定で映画化され、かなりの話題を呼びました。 この作品の日本では、あるプログラムが発足されていました。それは、全国を対象とした中学3年生から無作為に選んだクラスメイト同士に、最後の1人になるまで殺し合わせるというものです。 主人公・ 七原秋也(ななはら しゅうや)がいる城岩中学3年B組のクラスは離島へ連れ出され、クラスメイト同士の凄惨な殺し合いをすることになります。 田口雅之さんによる作画も良く、殺し合いに興じる生徒たちの必死な表情、殺される生徒たちの悲惨な様子をリアルに描いています。デスゲームの原点ともいうべき作品です。
出会って5秒でバトル
全国トップレベルの成績を収める高校1年生・白柳啓(しろやなぎ あきら)はゲームに没頭するだけの退屈な日々を送っていました。そんな彼の日常は、自称マジシャンの少女に殺害されたことで一変してしまいます。 再び目を覚ました啓は、謎の会場に案内されます。そこには啓と同じ境遇の者たちが集められていました。彼らはそれぞれに異なる”異能”の力を授けられていたのです。その力を武器に、運営が用意したさまざまなプログラムや、バトルへと挑むことになります。 本作で与えられる異能は"身体能力全てが5倍になる""手に持てる木材を弓に変える"など、戦闘向きの能力が中心で、実際に漫画のストーリーは、バトル要素がかなり多めです。そんな中で主人公の啓が手に入れた能力はかなり特殊なものでした。 特殊能力を生かし他の能力者と戦う、異能をテーマにしたバトル作品です。
未来日記
その世界の神の命は尽きようとしていました。神は後継者に相応しい人間を選ぶためにあるゲームを開催します。そのゲームとは、未来がわかる日記を持たせた12人の候補者に、最後の1人になるまで殺し合いをさせるサバイバルゲームです。 主人公の天野雪輝(あまの ゆきてる)は、中学2年生でありながらそのゲームに参加することになります。彼の持つ日記は、自分以外の周囲の未来を無差別に予知する"無差別日記"でした。 他の候補者に殺されそうになるところ、クラスメイトの我妻由乃(がさい ゆの)によって助けられます。彼女は雪輝のストーカーであり、雪輝の未来のことだけを予知する"雪輝日記"の所有者だったのです。雪輝と由乃は、協力して他の候補者と戦っていくことになります。 未来を読むという特殊な能力を使ったデスゲームもさることながら、本作最大の見どころは由乃が見せる雪輝への愛の重さでしょう。彼女は雪輝を助けるためなら人を殺すことなど何とも思わないのです。その愛は時に暴走し、雪輝自身に危害を加えることもあります。 現在でも、由乃は"ヤンデレ"の代表格として名前を挙げられることが多くあります。未来を見通す不思議な力によるサバイバルと、歪んだ愛の結末を見届けてください。
リアルアカウント
TwitterやInstagramなどに近い、"リアルアカウント"と呼ばれるSNSが流行している世界。主人公の柏木アタル(かしわぎ あたる)はある日、リアルアカウントの世界へと吸い込まれてしまいます。 "フォロワーが0になったら死亡""この世界で死ぬとフォローしている人間も巻き込まれて現実でも死ぬ"という過酷な条件の中で、運営が用意したゲームに挑みます。 ゲームはSNSに関連したものが多いです。例えば、1回だけつぶやき、その発言に対するRT数を競うゲームや、相手の黒歴史を暴いてフォロワーを減らすゲームといった具合です。 プレイヤーだけでなくフォロワーや観客を巻き込んだゲームが多いというのも特徴で、いかに大衆心理を操るか、バズを生み出せるかといった発想が攻略の鍵になります。頭脳戦とSNSが好きな人にたまらない作品です。
僕らはみんな死んでいる♪
登場人物はすでに全員死んでいて、生き返るためにゲームを行うという一風変わったデスゲームです。 自殺した女子高生・暁凛(あかつき りん)は、目を覚ますと知らない密室の中にいました。やがて彼女を含めて6人の男女がそろうと、さらに神様が現れて、あるゲームをクリアすると生き返れるということを告げます。 そのゲームとは、6人が共同生活を行い最初に恋に落ちた男女だけが生き返るというものです。他メンバーは生き返ることを望みましたが、 凛だけは生き返ることを放棄してしまいます。 それぞれの生きていた頃の事情や大切な人のことを思いながらも、生き返るためにメンバーはゲームに参加することになります。
今際の国のアリス
勉強もスポーツもいまいちパッとしない落ちこぼれの高校生・有栖良平(ありす りょうへい)は、友人とともに深夜の街を徘徊していました。すると突然巨大な花火に包まれ、別の世界へと迷い込んでしまいます。 この世界では、生き残るためには"げぇむ"と呼ばれるデスゲームに定期的に参加し、クリアしなければなりませんでした。良平は生き残るために、親友とともにルールも理不尽な命がけのデスゲームへと挑戦します。 アニメから実写ドラマ化もされている人気作です。また2015年からは、スピンオフ作品となる『今際の路のアリス』も連載され、そちらも完結しています。 デスゲームを通した心理戦や良平の精神的な成長、そしてなぜこのような世界に迷い込むことになってしまったのか、真相が徐々に明らかになってきます。
トモダチゲーム
高校2年生の主人公・片切友一(かたぎり ゆういち)はある日、友達とともに拉致されて得体の知れないゲームに挑むことになってしまいます。そのゲームの名前は"トモダチゲーム"です。このゲームでは友一と友人たちの友情が試されるのでした。 5人が結束できれば簡単にクリアできるゲームなのですが、実際にゲームを始めてみるとクリアは困難でした。なぜなら5人の中にゲームのクリアを妨害する裏切り者が潜んでいたからです。 ゲームを通じ、5人の友情に亀裂が入っていきます。 負ければ億単位の借金を背負わされる理不尽な運営を、友一は潰すことを決意します。ゲームに挑んでいく中で裏切り者の正体や、友一の過去が徐々に明らかになっていくのでした。 本作の見どころは友一の超人ぶりでしょう。友情は大切と言いながらも、高校生とは思えない倫理観や尊厳を無視した策略によって、彼はゲームをクリアしていきます。17年には実写ドラマと映画2本にもなっています。