人気の恋愛マンガ『あせとせっけん』を読んでみませんか?化粧品&バス用品メーカーに勤める汗っかきの女の子と、商品開発部のエースの、ちょっと変わった出会いをきっかけに描かれる、ピュアでハートフルなラブストーリーです。キャラやストーリーの魅力を紹介しますので、ぜひご覧になってください。
あせとせっけんとは
山田 金鉄(やまだ きんてつ)先生によって2018年から『週刊Dモーニング』で連載が開始されたのち、『モーニング』(講談社)へと移籍し、2021年まで連載していた恋愛漫画です。 全11巻で現在は完結済となっています。
実写ドラマ情報
2022年2月から3月まで深夜ドラマとしてTV放送されました。 メインキャストは大原 優乃(おおはら ゆうの)さん、佐藤 寛太(さとう かんた)さんです。
あせとせっけんのあらすじ
『あせとせっけん』は口コミが徐々に広がっていき、現在は男女両方から人気の作品です。 そんな『あせとせっけん』の魅力を知るために、まずはストーリーの流れを紹介します。
麻子と名取の出会い
化粧品&バス用品メーカー『リリアドロップ』に勤務する『八重島麻子』が、この物語の主人公です。 彼女は幼少の頃から重度の汗っかきで、そのことがコンプレックスになっています。 会社に来るとまずトイレにこもり、体のにおいへの入念なケアをすることから、彼女の出社は始まります。 そんな彼女の前に、ある日1人の男性が現れて、麻子の体中のにおいをかぎ始めるのです。その男こそが、『名取香太郎』でした。
商品開発のために嗅がれる!?
突然体中のにおいをかぎ始めた見知らぬ男に、麻子は混乱します。 混乱する麻子に、男性は自分がこの会社の商品開発部のプランナーであり、商品開発のために麻子の体のにおいをじっくり嗅ぎたいと言い出しました。 麻子は断って立ち去ろうとしますが、香太郎は諦めません。強引に無人の部屋に連れ込まれ、そこで体中のにおいを嗅がれてしまうのです。 涙を流す麻子に、さすがに香太郎も謝罪します。その後、香太郎は仕事のために再度、麻子の体のにおいを1週間嗅ぎ続けたいと頼み込みます。 麻子は香太郎の熱意についには根負けする形で、香太郎の願いを聞き入れるのでした。
結ばれる二人
約束の1週間が経ち、香太郎の仕事に一区切りがつきます。毎日においを嗅ぐという日課にも終わりがくることになりました。 しかし、これで最後にはしたくないと香太郎は麻子に迫ります。香太郎はつい、麻子のスカートの中にまで手を伸ばしてしまうと、麻子は香太郎を拒絶して逃げてしまいました。 香太郎は麻子に謝罪をしたものの、麻子は香太郎を避けてしまいます。その日の帰りの電車で、麻子は痴漢に遭ってしまい、それを助けたのが香太郎でした。 香太郎は、麻子との関係を終わらせたくないと麻子に詰め寄ります。 麻子は、香太郎の誠実さと真っ直ぐさ、そして麻子のにおいを良い香りだと言ってくれた香太郎の気持ちに打たれて、2人は一夜を共にし、付き合い始めたのでした。
麻子の嫉妬と不安
ある日、麻子は香太郎が同僚の背の小さな女の子の頭を撫でているところを目撃してしまいました。仲の良さそうな2人に、麻子はショックを受けます。 その後、偶然にも香太郎と仲良くしていた女の子が、麻子の部署を尋ねてきます。仕事のやりとりの間も出てくるのは香太郎の話ばかりです。 思い切ってどういう関係なのかを聞いてみると『1番お世話になっている先輩』という回答に麻子はほっとします。 しかし香太郎のことを話す彼女の様子から「本当は香太郎を好きなのではないか」と勘ぐります。また、このままでは自分は負けてしまうのではないかと不安になります。 今まで、欲しいものがあっても人に譲ってきた麻子でしたが、香太郎だけは譲りたくないと、決意するのでした。
麻子の弟圭太との対面
あるとき、麻子の弟の圭太を香太郎に紹介するため、圭太の働いているレストランに、2人で訪ねることになりました。 圭太は若干シスコンの気があって、香太郎に恥をかかせようと仕掛けるのですが、上手くいきません。 食事の時間は流れていき、圭太は麻子が香太郎にパンをねだるシーンを目撃します。誰にも物をねだったことがない姉の初めて見る姿に、圭太は思うところがあったようです。 「姉ちゃんは変わった。あんたが変えたんだろ。これがどれだけでかいことか、あんたには自覚していて欲しい」 圭太の言葉を受け、香太郎は麻子を大切にしようと内心誓うのでした。
主要な登場人物と特徴
『あせとせっけん』は八重島麻子と名取香太郎の2人を中心に繰り広げられるラブコメディです。ここで、2人の人物像や特徴について押さえておきましょう。
八重島麻子
この物語の主人公です。過度の汗っかきであることをコンプレックスに思っています。化粧品&バス用品メーカー『リリアドロップ』の経理部の女性社員です。 引っ込み思案な性格で押しに弱く、そのせいで「体臭を嗅ぎたい」という香太郎に押し切られる形で、体のにおいを嗅ぎ続けられることになります。 父と母、そして1人の弟がいる4人家族で、家族仲はかなり良いようです。弟は若干シスコン気味なところもあります。 香太郎と出会い、引っ込み思案だった彼女が「この人は取られたくない」と少しずつ変わっていくのです。
名取香太郎
麻子と同じく『リリアドロップ』の社員です。商品開発部のプランナーで人一倍鼻が良く、麻子の良いにおいにも気付きました。かなりのにおいフェチでもあります。 「においを嗅がせて欲しい」と初対面の麻子に頼むなど、一見するとデリカシーのない人物のように映ってしまいますが、社内では「デキる男」で通っているようです。 しかし、女性に対する配慮はできるようで、落ち込んでいる麻子を元気づけたり、食事に誘ったりと積極的な面を見せています。 麻子が香太郎のやりたいことばかりやらせてくれるため、もっと麻子にわがままを言って欲しいと内心で思っているようです。
魅力的な設定が人気の理由
『あせとせっけん』は1巻だけで累計10万部以上を売り上げた人気作品です。その人気の秘訣である設定について少し掘り下げてみましょう。
においに対するコンプレックス
本作の感想や評価を見ていると、次の香太郎の台詞をピックアップしているものが多いようです。 「会社のためです!これから毎日1週間…俺は君のにおいを嗅ぎにきます!」 ものすごくインパクトのある台詞ですね。こんな出会い方をするシチュエーションの漫画はなかなかありません。 麻子が重度の汗っかきであることにコンプレックスを持っていることもあって、これからどうなっていくのかという期待が、読めば読むほど膨らんでいきます。
可愛く描かれる点が人気
『においを嗅ぐ』というコンセプトのせいで少しアダルト方面が強いような印象を抱いてしまいますが、そんなことはありません。香太郎の真っ直ぐさと、麻子のかいがいしさ、そんな2人のやりとりがこの作品の魅力です。 麻子は男性との交際経験すらなく、まるで中学生のような純情さで香太郎のことで一喜一憂します。そんな彼女の表情や仕草がとにかく可愛く描かれているのが、ファンから人気を得ているポイントでしょう。
あせとせっけんの基本情報
『あせとせっけん』の作者や連載誌といった基本情報を確認していきましょう。
連載誌と作者
作者の『山田金鉄』は、当初は集英社にて作品を発表していました。『あせとせっけん』は当初は『週刊Dモーニング』に読み切りとして掲載され、構想は連載が始まってから本格的に決まったようです。
男性だけでなく女性読者も多い
『週刊Dモーニング』は基本的には男性向けの雑誌ですが、『あせとせっけん』は、女性読者も多いようです。 主人公が『男性経験のない、1人の男性に一途な女性』ということで、女性からの共感が得やすいのも理由でしょう。また、作者自身が特に男性向けに書いているわけではないと、インタビューの中で語っています。
無料試し読みしてみよう
『あせとせっけん』がどんな物語か気になる人は、まずは無料試し読みを利用してみてはいかがでしょうか?麻子と香太郎の出会いを、無料で閲覧することができます。
あせとせっけんの試し読み
『あせとせっけん』の全3巻を下記リンクから購入でき、それぞれに冒頭部分の試し読みをすることができます。こちらの『読書のお時間です』では試し読みの増量版も公開されていてお得です。45ページ分までを一挙に読めます。 『あせとせっけん』試し読み
まとめ
汗っかきにコンプレックスを持つ女性と、そんな彼女のコンプレックスを逆に長所だと褒めてくれるにおいフェチ男性のカップルという一風変わった設定ですが、中身はピュアでハートフルなラブコメです。 麻子の一途さやコンプレックスからくる自信のなさ、それでも好きな人と一緒にいたいという気持ちに共感できる人は多いのではないでしょうか?展開が気になる方は、ぜひ読んでみてください。