心がたぎる青春譚!『ボールルームへようこそ』の魅力を編集部がご紹介!

心がたぎる青春譚!『ボールルームへようこそ』の魅力を編集部がご紹介!

『ボールルームへようこそ』は、「月刊少年マガジン」(講談社)で2011年より連載されている竹内友先生による少年漫画。「社交ダンス」という異色な題材をテーマにしており、2013年には「マンガ大賞」第2位にも選ばれました。今回は、社交ダンス経験を問わず大きな話題となっているこの作品を、見どころと合わせて一挙ご紹介します!

  • ボールルームへようこそ Sweep over the Dance hall.(1)

    少年・青年マンガ
    4.6
    500

    『ボールルームへようこそ』とは

    【ネタバレ注意】 この作品は、平凡な中学3年生の富士田多々良がダンス初心者ながらも、たくさんの人に出会い、刺激を受けて技術を磨いていく成長の物語です。 作者の竹内友先生は武蔵野美術大学時代に社交(競技)ダンスに出会い、魅了されて本作を描いたとのこと。経験者目線から描くダンスの描写は、躍動感と迫力がとにかくすごい!一コマ一コマが放つ熱量に圧倒されること間違いなしです! ただ何となく毎日を生きている方、何かを始めたいけど躊躇している方、ひた向きにダンスに打ち込む彼らの姿がきっと背中を押してくれます。 『はじめの一歩』『弱虫ペダル』など、主人公の成長を描く熱い少年漫画が好きな方を始め、『昴』『背筋をピン!と』などダンス漫画が好きな方にもオススメ!老若男女問わず楽しめる作品です。

    あらすじ

    進路に悩む平凡な中学3年生・富士田多々良は、ある日現役のプロダンサー・仙石要と出会う。仙石に連れられ「小笠原ダンススタジオ」へ足を踏み入れた多々良は、初めて社交ダンスの世界に触れ、学校ではおとなしい同級生・花岡雫の真摯な姿にショックを受ける。「何か一つ、胸を張って好きだと言えるものがあれば」ダンスの世界に一歩を踏み出した多々良の日常が今、変わり始める――!!

    個性的な登場人物たち

    富士田 多々良(ふじた たたら)

    目標も取り柄もなく、進路に迷っている中学3年生の主人公。仙石要や花岡雫との出会いをきっかけに社交ダンスを始める。一緒に暮らす目の悪い祖母に、相撲の実況をしていたことで培われた高い動体視力と鋭い観察眼で、ダンサーの動きを見ながら覚える感覚派タイプ。

    花岡 雫(はなおか しずく)

    多々良と同級生ながら、国内ではトップレベルのアマチュアダンサー。 兵藤清春とは5歳のころからペアを組み、中学卒業後には兵頭とともにダンスの海外留学を考えている。 当初、体験レッスンを受けた多々良に対し冷やかしかと憤るが、多々良の真摯さに胸を打たれライバルとして意識し始める。

    兵藤 清春(ひょうどう きよはる)

    雫とペアを組む天才ダンサー。物事に動じない性格で基本無表情だが、生粋の社交ダンス好き。 足を痛めて出た大会で、多々良が自分の代わりに雫と踊った替え玉事件により、リミッターが外れる。 それ以来、多々良を意識し、時には指導、時には発破をかけながら同じ土俵まで上がらせようとする。

    赤城 賀寿(あかぎ がじゅ)

    上州弁を話す熱血漢で、兵藤に並ぶ実力派ダンサー。兵藤をライバル視し、幼い頃から雫とペアを組むことを夢にもつ。替え玉事件で兵藤が出場停止になったことを受け、雫とペアを組むために小笠原ダンススタジオへやってくる。

    赤城 真子(あかぎ まこ)

    賀寿の実妹でパートナー。気弱で賀寿に従順なダンサーだったが、賀寿からペア解消を言い渡されたことをきっかけに、多々良とぺアを組んで試合に出場。賀寿に自分の実力を認めてもらうために奮闘する、健気な少女。

    仙石 要(せんごく かなめ)

    多々良のダンスの師匠であり、世界で活躍する現役のプロダンサー。 不良に絡まれていた多々良を助け、ダンスの道へ誘う。多々良に厳しくする反面、多々良の秘めた実力や魅力にも気づいており、兵藤の替え玉にしたり、多々良を真子と組ませ天平杯に出す。

    緋山 千夏(ひやま ちなつ)

    高校入学した多々良の同級生。多々良に対し社交ダンスを馬鹿にするような発言をしていたが、実は幼い頃からダンスに親しんでいた。後に多々良とペアを組むことになるが、リード側を勤めていた経験から、多々良の不慣れなリードに不満を持つ。かなり気が強く、多々良とはペア解消寸前の喧嘩をすることもしばしば。

    魅力ポイント

    (1)圧倒的な画力で描かれる熱いダンス描写

    「社交ダンス」といえば、「大人の趣味」というようなイメージがありませんか?そんな今までの固定概念をを覆す熱量で描かれているこの作品。ダンスシーンでは、まるで音楽が聴こえてくるような感覚に陥るほどの臨場感があります。審査員の採点により勝敗が決する社交ダンスは、自己主張をしてナンボの世界。作中の表現を使うと、まさに「俺を見ろ‼︎」と言っているかのような熱い描写に読み進める手が止まらなくなりますよ!

    (2)社交ダンスに出会い成長していく主人公 

    主人公である中学3年生の富士田多々良は、目標もなく進路に迷っていた。しかし、あることをきっかけに社交ダンスに熱中する。 はじめて心から好きだと言えるものに出会えた多々良ですが、親には社交ダンスを習っていることをなかなか言い出せなかったりと、思春期の男の子らしい一面も見せます。そんな内気な多々良が、ひた向きに努力し変わっていく姿に胸を打たれます。今後の成長も目が離せません!

    (3)胸が熱くなる名言の数々

    社交ダンスに懸けるキャラクター達の熱い想いや言葉。 まるで自分自身に言われているかのような真っ直ぐな言葉が胸に突き刺さります。 時には勇気もらったり、時には救われたり……“今の自分を変えたい”そんなあなたの背中を押してくれますよ。 「立ち方ひとつで人の見る目は変わる・・・。男ならば堂々と!なめられるな!威圧だ!」(仙石) 1巻22ページ 「やります!ダンスをやらせて下さい 僕は変わらなきゃ」(多々良) 1巻59ページ 「ここじゃダンサーが勝った負けたやってるんだよ。自覚しろ、お前は戦場に足を踏み入れた」(仙石) 1巻161.162ページ 「なんでだ?なんで僕もっと早くダンスに出会わなかったんだろう」(多々良) 3巻87ページ 「仕事に徹底しろ僕は『額縁』 まこちゃんは『花』だ・・・。」(多々良) 3巻143.144ページ 「もし僕からダンスが離れていくことがあるとしたら、それは僕があきらめて追いかけるのをやめた時だ」(多々良) 8巻95ページ

    メディア情報

    テレビアニメ

    2017年7月から12月までMBSほかにて放送された。(全24話) アニメでもダンスシーンの作画の気合の入れ方は凄まじいものがあり、原作ファンからの評価も高い。 監督は板津匡覧、主要キャストは富士田多々良役・土屋神葉、花岡雫役・佐倉綾音、兵藤清春役・岡本信彦、仙石要役・森川智之。

    まとめ

    いかがだったでしょうか? 「社交ダンス」というテーマで敬遠している人がいるのだとしたら、まずは1巻冒頭だけでも読んでみてください。「社交ダンスって面白い!」と素直に思わせてくれますよ。 圧倒的な画力と熱量によってもたらされる迫力に、ページをめくる手が止まらなくなること間違いありません。 主人公の成長を描く王道なストーリーに、“社交ダンス”という異色のテーマが混ざり合うことで爆発的なおもしろさを生むこの作品。ぜひご一読をオススメします!

  • 竹内友の他作品

    ボールルームへようこそ 公式ファンブック

    少年・青年マンガ
    -
    800

    このセリフにはこんな意味があったのか! あのシーンにはそんな想いが込められていたのか! これを読めば「ボールルームへようこそ」が立体的に浮き上がってくる、作品初の公式ファンブックが登場!! 作者・竹内友インタビュー&描き下ろし短編を収録。またコミックス未収録のカラーイラストやダンス競技会のウラ話なども!