『あそびあそばせ』は、涼川りん先生によるギャグ漫画です。2015年に白泉社の漫画雑誌『ヤングアニマル嵐』読み切り作品として掲載後、2015年6月より白泉社のWebコミック配信サイト『ヤングアニマルDensi』にて連載を開始しました。第30話からは同社の『ヤングアニマル』に移籍し、2016年から連載中です。さまざまな遊びに興じる「遊び人研究会」で活動する3人の女子中学生たちの日常を描いています。
『あそびあそばせ』とは
【ネタバレ注意】 作品コンセプトは「美少女×お遊戯コメディ」となっています。 可愛らしい絵柄とそこからことごとく離れた顔芸やシュールギャグが特徴で、単行本発売後はTwitterの口コミで人気が沸騰し、緊急重版が決定するなど話題を呼んだ作品です。 可愛らしい表紙からは想像も出来ない強烈な顔芸が多々登場する為、後に白泉社のCMでも「表紙詐欺」を表に出した映像が制作されました。 また作者の涼川りん先生は、そのクオリティが高い作画と「あそびあそばせ」のシュールギャグな作品内容から「一番画力を無駄遣いしている作家No.1」と呼ばれています。 そんな涼川りん先生の画力が高い顔芸は思わずふきだしてしまいそうになるでしょう。 シュールな展開が話題を呼び、ヤングアニマルでは非常に人気がある作品となっています。 遊び研究会では様々な遊びに興じたり、彼女らの悩みを解決するような事が日々行われているのですが、その取組みが色々とシュールなのが本作品の特徴です。
あらすじ
舞台は中学校の放課後。 華子は転校してきたばかりの外国人オリヴィアに日本の遊びを教えるため「あっち向いてほい」で遊んでいました。しかしオリヴィアは一向にルールを守らず、殴って来る為、華子はこれ以上この遊びを続けるのをやめます。 そこでオリヴィアは近くにいるメガネをかけた静かそうに見える香純を遊びに誘います。 一見静かそうに見える香純ですが、あっち向いてホイを始めると性格が変わり、結局オリヴィアは完膚無きまでにやられてしまい…。 このあっち向いてホイでの出会いがきっかけで、3人は遊び人研究会を発足する事になり、様々な遊びを企画する事になるのでした。
魅力ポイント
(1)まさかのシュールな展開
本作品の1つ目の魅力は、少女3人の物語から想像できないギャップのあるシュールなネタです。 本作品は基本的には可愛い女子中学生達のお話になっていますが、そこに出てくるネタは今どきの少女の腹黒い本音がふんだんに盛り込まれています。 どの子も非常に可愛いキャラなのですが、それぞれのキャラクターが強すぎる個性的な性格をしており、その個性が重なって非常にシュールなギャグになっています。 女の子3人の可愛らしいほのぼのとした光景から急転直下で叩き落とす、ものすごいギャップのある展開は間違いなく笑ってしまうのではないかと思います。
(2)迫力ある顔芸がすごい!
2つ目の魅力は、女子中学生からは想像できないほど迫力のある顔芸です。 本作品のもう1つの特徴として、各キャラの迫力ある顔芸が挙げられます。 可愛らしい女子中学生がこんな顔していいのかと心配になってしまうぐらいの凄い顔をしています。 涼川りん先生のクオリティの高いリアリティある作画は、少し怖くなるほど迫力あるものとなっています。 単行本などの表紙では非常に可愛いキャラが描かれていますが、それは全て幻想なんですね。確かに表紙詐欺と形容されている意味がわかります。 各キャラの顔芸のオンパレードに是非注目してみてくださいね!
(3)異常なほどの腹黒さ
3つ目の魅力は、女子中学生が抱くリアルな腹黒さ描写です。 本作品の1つの魅力でもあるのが、主人公の1人である、華子の執拗なまでのリア充への憧れです。 憧れが強過ぎて、思わずリア充を憎む腹黒さが隠せなくなってしまいます。 少し行き過ぎた腹黒さもありますが、そのリアルな描写に思わず同情してしまう事になるでしょう。
個性的な登場人物
本田 華子(ほんだ はなこ)
本作品の主人公の一人。 おさげ髪が特徴の可愛らしい美少女だが、貧乳である事にコンプレックスを持っている。 勉強も出来て、スポーツも出来る万能タイプであるが、独特の少しオタク気質の性格が原因で、リア充のカテゴリーから外れている。 リア充に対して、異常なほどに憧れを抱いている。 リア充になりたいが為にソフトテニス部に所属していたが、練習や試合の毎日で本来の目的とかけ離れていた事から退部し、あそ研を立ち上げた。 時折常軌を逸した行動や「顔芸」を見せる。
オリヴィア
本作品の主人公の一人。 金髪で青い眼を持つ美少女。 外国人の両親を持つが、日本生まれ日本育ちの生粋の日本人である為、英語は全く話せない。 当初はカタコトの日本語を話して日本語が話せない風を装っていたが、あまりの英語のテストの点数の低さから周囲にバレてしまう。 腋からは異臭を放つ事が一部のエピソードから明らかになっている。
野村 香純(のむら かすみ)
本作品の主人公の一人。 大きい眼鏡とボブカット、巨乳が特徴の美少女。 基本的には静かで礼儀正しく性格であるが、怒ると顔つきが豹変して時には暴力的な一面を見せる。 英語の点数が低く、近くにいたオリヴィアに遊びを教える代わりに英語を教えてもらうように頼んだ事が、あそ研の発足に繋がる。
生徒会長
主人公たちが通う女子校の生徒会長。 あそ研の存在自体にあまり好印象を持っておらず、主人公たちに冷たい態度を取る事が多い。 普段はおとなしい性格だが、生徒会長としての職務を全うする為に、威圧感を放つ事もある。 男子との交流があると異常にテンションが高くなる。
樋口 千紗都(ひぐち ちさと)
主人公たちのクラスの副担任で英語を担当科目としており、自身もこの中学校の卒業生である。幼い頃からずっと女子校育ちという事もあり、男慣れしていない。 母親が自分を産んだ年齢を超えてしまった事に不安を抱いているアラサーの未婚女性。 遊び人研究会の存在を知り、恋愛のテクニックを学べると勝手に想像して活動に参加した事がきっかけで、この研究会の顧問となった。 少女漫画の大ファンで、理想の男性像もそこから影響している。
メディア情報
テレビアニメ
2018年7月から9月までAT-Xほかにて放送された。ナレーションは伊沢磨紀。 本編後は人形劇「にほんのあそびをあそばせ」が設けられている。 アニメはプレスコ方式によって収録されており、原作コミックを参照しながらによる演技がなされている。
Webラジオ
2018年7月から10月にかけて、Webラジオ『あそびあそばせらじお おききあそばせ』が隔週火曜日に音泉にて配信された。 パーソナリティは木野日菜(本田華子 役)、長江里加(オリヴィア 役)、小原好美(野村香純 役)。
まとめ
いかがだったでしょうか。 もちろん可愛らしいキャラクター達に癒されるシーンも多くあるのですが、何と言ってもこの作品の魅力は破壊的な力も持つ顔芸のインパクトと、ドスの効いた腹黒さにあります。 少女達の可愛らしい日常からのギャップにどんどんと惹き込まれていくこと間違いなしです! アニメ化で話題の本作品を是非手に取ってみてください!