※ネタバレあり 「覆面系ノイズ」は、福山リョウコ先生による「花とゆめ」にて連載された、累計発行部数200万部超えの大人気作品。最終巻となる18巻は2019年に発売された。2017年には春アニメ化され、その後も実写映画が公開され話題に。恋愛×青春×迫力のある音楽シーンも楽しめる「覆面系ノイズ」の見どころを、魅力的なキャラクターたちをメインにご紹介します。
『覆面系ノイズ』とは?
聴く者を惹きつける歌声を持つ少女・ニノと、彼女の幼馴染で初恋の相手であるモモ、そして作曲が得意な少年・ユズという、音楽的な才能に恵まれた高校生3人を中心に、それぞれの想いがすれ違いながら交錯していく「音楽×青春×片恋ストーリー」。 直接伝えることができない状況や、会いたいけど会えない時、言葉にできない想いを全て音楽に置き換え、「想いを音楽に乗せて表現する」高校生たち。等身大にもがき悩む彼らの姿に、巻を追うごとに切なさで胸が押しつぶされそうになる人が続出。 「これはきっと恋じゃない」「カノジョは嘘を愛しすぎてる」など、音楽活動と恋を題材にした少女漫画が好きな方にオススメ!
あらすじ
歌が大好きなニノは、幼い頃2つの別れを経験する。1つは初恋の相手・モモ。もう1つは曲作りが得意な少年・ユズ。いつの日かニノの歌声を見つけ出す…そう2人と交わした約束を信じて歌い続けてきたニノ。時はすぎ、高校生になった3人は思わぬ再会をして…!? 花とゆめで超大人気の「音楽×片恋」ストーリー!!
魅力ポイント
(1) 個性豊かなキャラにハマる!
マスク常備の鈍感マイペース娘だけど歌わせたら震え上がるほどの迫力・ニノ。 睫毛バチバチの可憐な超美少女顔だけど一途で男気のあるツンデレ男子・ユズ。 ちょい暗めで孤独を選ぶ、ダジャレ好きのワケアリ作曲家・モモ。 一見クールな美人なのにしゃべるとオネエ、でもキメる時は男前!なハルヨシなど、とにかく個性の塊みたいなキャラクターたち。彼らを知れば知るほど、その魅力のトリコになってしまうこと間違いなし!
(2)複雑に絡み合う恋愛模様
突然いなくなってしまった初恋の少年・モモに、いつか自分を見つけてもらうためにと歌い続けてきたニノ。その歌声に魅了され、ニノのためにずっと一途に歌を作り続けてきたユズ。ニノの初恋の相手で、自分自身も彼女に好意を持っているが、ニノのために作った曲を金のために売ってしまった罪悪感から近づけずにいるモモ。 一途でいじらしく高校生らしい幼さもあって…読み進めるほど胸をしめつけられるほどの切ない「想い」が伝わってきます。三者三様、様々な想いが絡み合う複雑な三角関係の結末が気になる!
(3) クール&ポップなビジュアル
彼らのバンド衣装やCDジャケットなど、とにかくデザインや色使いがおしゃれで可愛い!毎回1キャラ&キャラの雰囲気に合わせた背景1カラーデザインで統一されたコミックスのデザインも作品ロゴも、全て作者の福山リョウコ先生が自ら手がけられたもの。 何度も改修を重ねて作り上げられたこだわりのデザイン、ぜひ注目してみてください。
個性あふれる登場人物たち
有栖川 仁乃(ありすがわ にの)
Vo.&Gt./アリス (in NO hurry to shout;) 本作の主人公。通称「ニノ」。高校1年生。好物は”ねぎま”。初恋の相手・モモに自分の歌を届けるため、由比ヶ浜で毎朝歌い続けている。 ユズに誘われ、イノハリ(in NO hurry to shout;)のボーカルとなり、のちに軽音部に所属する。 性格は至ってマイペースで鈍感。感情があふれて叫びだしたくなる衝動を抑えるため、普段はマスクを常用している。周りの反応から、顔が結構可愛いということが判明している。 ユズからは「アリス」と呼ばれている。(そう呼んでいいのは自分だけだとユズは主張している)
杠 花奏(ゆずりは かなで)
Gt./チェシャ (in NO hurry to shout;) 通称「ユズ」。高校1年生(年齢はニノより1歳年上だが、留年している)。幼いころニノと出会ったことをキッカケに、彼女のために曲作りをする少年。イノハリの曲もすべて作曲している。まつ毛の長い美少女顔で、一人称は「僕」。 音楽のあふれる家庭に生まれたが、幼少期に父親が飛行機事故で亡くなったことが原因で、歌を唄う事ができなくなってしまった。母親からは、高校卒業までに歌えなければ音楽は辞めるように、と言われている。 身長を伸ばすためにいつも牛乳(牛の乳)を飲んでいる。 ニノが好き。いわゆるツンデレで、二ノの事が大好きだが、「どうでもいいよ、アリスのことなんか」などというツンデレ発言を日常茶飯事的に唱えている。
榊 桃(さかき もも)
Ba./B (SILENT BLACK KITTY) 通称「モモ」。高校1年生。歌とダジャレを愛する。ニノの幼馴染みで三か月年下。作曲家・桐生桃として活躍中だが、イノハリのライバルバンドSILENT BLACK KITTY(黒猫)にベースとして参加。ニノのために作った歌を売った罪悪感からニノとは距離をおこうとするが、本当はニノに自分が作った歌を唄ってほしいと思っている。ニノが好き。 恋敵のユズとは、お互い敵対心を燃やすものの、普段は仲が良くいい交友関係を築いている。 お腹にホクロと太腿に火傷跡がある。
悠埜 佳斗(はるの よしと)
Ba./クィーン (in NO hurry to shout;) 通称「ハルヨシ」。高校2年生。女きょうだいの中で育ったためオネエ言葉を話す、軽音部部長。普段は気配りのできる良い男だが、恋愛が絡むと1周まわってダサくなるスキルをもつ。 かつて、音楽から離れていたユズを軽音部に誘った。ユズの幼馴染であり、親友である。 深桜が好き。
珠久里 深桜(すぐり みおう)
Vo.&Gt./A (SILENT BLACK KITTY) 軽音部のボーカル。元々イノハリで口パクのアリスに声を当てていた、影のボーカル。桐生桃のオーディションを受け合格し、イノハリ脱退後はSILENT BLACK KITTY(黒猫)のボーカルとして活動中。一応今もユズらと同じ軽音部に所属している。 ユズが好きだったが、ニノしか見ていないユズを忘れるためにハルヨシと付き合い、ハルヨシのことを意識するようになる。二ノ曰く、まつ毛が太く、キノコのような髪型。
黒瀬 歩(くろせ あゆみ)
Dr./ハッター (in NO hurry to shout;) 通称「クロ」。高校1年生。軽音部所属。イノハリのメンバーに最初に楽器を与えたのは、クロの兄。登場人物のなかでもっとも陽気でひょうひょうとしており、関西弁で周りを和ませるムードメーカーでもある。 実は兄の婚約者の羽依のことが好きだが、その気持ちを隠して一人苦しんでいた。あることがきっかけで羽依にキスしかけ、家に帰りづらくなったためハルヨシの家に泊まっている。
in NO hurry to shout;(イノハリ)
眼帯・覆面で素顔を隠す、正体不明の人気バンド。その実態は、部員ギリギリのユズたち弱小軽音部。ジャンルはオルタナティブロック。 ニノがアリスとして加入後、初テレビ出演&新曲披露+ニノの暴走とも言える爆発的なライブパフォーマンスで更に人気を集めることに。
SILENT BLACK KITTY(黒猫)
イノハリのライバルバンドとしてモモが立ち上げた覆面バンド。ジャンルはイノハリと同じくオルタナティブロック。 モモ自身も作曲家・桐生桃として作曲&ベースで参加している。
メディア情報
TVアニメ
2017年4月から6月まで放送された音楽は「ももいろクローバーZ」や「BABYMETAL」の楽曲も手がけるNARASAKI氏が担当。OPとED、挿入歌の作詞は作者の福山リョウコさんも制作に携わっている。ニノ役を努めた声優・早見沙織さんの歌唱力が話題に。
実写映画化
2017年11月25日に公開。監督はTVドラマ「ふれなばおちん」や初の地上波BLドラマ化が話題になった「ポルノグラファー」などを手がけた三木康一郎。主演は中条あやみ。 作品内に登場するバンド「in NO hurry to shout;」として、演者の中条あやみ、志尊淳、磯村勇斗、杉野遥亮が、劇中曲「Close to me」でCDデビューした。
最後に
日常のコミカルなシーンや、切なく甘い恋のシーン、思わず一緒にハンズアップしたくなるほどパワフルで勢いのあるライブシーンなど、ギャップと魅力が満載の音楽×片恋長編「覆面系ノイズ」。お気に入りの音楽をかけながら世界観に浸るのもオススメです。