眩しい程に一途な思いが交差する『ちはやふる』。笑って泣ける見所を編集部がご紹介!

眩しい程に一途な思いが交差する『ちはやふる』。笑って泣ける見所を編集部がご紹介!

第34回講談社漫画賞少女部門賞を受賞し、アニメ化・映画化もされている、末次由紀先生による傑作少女漫画。「競技かるた」という異色な題材をテーマにしています。 今回は青春の全てを競技かるたに懸けてきた登場人物たちの魅力と、 思わず涙を浮かべてしまう程、熱く真っ直ぐな彼女たちの「全青春」を一挙ご紹介。

  • ちはやふる(1)

    少女・女性マンガ
    4.3
    500

    『ちはやふる』とは

    この作品は「競技かるた」の最高位クイーンを目指す綾瀬千早を中心に、少年少女の友情、努力、勝利と挫折、そして出会いと別れが感動的に描かれています。 学校の授業で習う和歌や子供が遊ぶ「かるた遊び」とは迫力が異なります。1巻冒頭から競技の迫力と、キャラクターたちの熱に圧倒されます! 大人になって、夢を諦めてしまった方、諦めかけている方、彼女たちの行動や言葉に、勇気と元気をもらえること間違いなしです。 「ハイキュー!!」「弱虫ペダル」など、仲間との絆にグッとくる少年漫画を好きな方をはじめ、甘酸っぱい恋愛漫画が好きな方にもオススメ!男性も女性も楽しめる漫画です。

    あらすじ

    まだ「情熱」って言葉さえ知らない、小学校6年生の千早。そんな彼女が出会ったのは、福井からやってきた転校生・新。大人しくて無口な新だったが、彼には意外な特技があった。それは、小倉百人一首競技かるた。千早は、誰よりも速く誰よりも夢中に札を払う新の姿に衝撃を受ける。しかし、そんな新を釘付けにしたのは千早のずば抜けた「才能」だった!?

    キラキラと輝く登場人物たち

    主人公:綾瀬 千早(あやせ ちはや)

    超負けず嫌いな性格で天衣無縫、思考よりも本能・感情が先行するタイプ。厭味や飾り気が無く、超前向き思考である。 小学生の頃、クラスに転校してきた綿谷新に競技かるたの魅力を教えてもらったのがきっかけで、かるたを好きになる。そして女流選手の頂点・クイーン位を目指すようになる。 ちなみに、相当なゆるキャラ好きで、お気に入りはダディベア。

    幼馴染:真島 太一(ましま たいち)

    綾瀬千早の幼馴染で爽やかなイケメン高校生。眉目秀麗、文武両道、実家は金持ちという、誰もが羨むエリート。だが、それを水面下での必死な努力によって成り立たせている陰の努力家である。 抜群の暗記力で、札の並びや読まれていない札を正確に把握しつつ、慎重に戦うのが基本スタイル。 所属する白波かるた会のメンバーからは「まつげくん」と呼ばれている。

    幼馴染:綿谷 新(わたや あらた)

    綾瀬千早が小学六年生のときに転校してきた同級生。眼鏡をかけた温厚で知的な美男子。かつての永世名人・綿谷始の孫であり、その祖父に競技かるたを仕込まれたかるたのサラブレッド。 ハイレベルな選手で、幼少の頃より積み上げてきた経験、柔軟な試合の組み立て、高い暗記力、後手でも相手を追い越す鋭い加速力と正確無比な払い手など、すべてが秀逸。

    部員:大江 奏(おおえ かなで)

    瑞沢高校の女生徒で、綾瀬千早、真島太一に次ぐ三人目の競技かるた部員。実家が呉服屋を営んでおり、幼少の頃から和装や和歌に親しんでいた。 競技かるたは素人だが、百人一首を含む和歌全般に対する豊富な知識と地道な努力がピカイチ。歌を音だけで判断せず、歌の意味や背景、歌人で判断するスタイルの戦い方をする。

    部員:駒野 勉(こまの つとむ)

    瑞沢高校の生徒で、四人目の競技かるた部員、そして左利きの選手である。綾瀬千早の一年生時のクラスメイトで、真島太一に次ぐ学年二位の学力の持ち主。学校でのほとんどの時間を勉強に費やしていたことから「机くん」という渾名を付けられている。 情報の収集・分析に長けており、データに基づいた部員へのアドバイス、対戦相手の傾向・弱点の把握など、縁の下の力持ち的な役割をこなすことも。

    部員:西田 優征(にしだ ゆうせい)

    5歳から競技かるたをやっているベテラン選手。瑞沢高校の生徒で、五人目の競技かるた部員である。 小学生の頃、綾瀬千早、真島太一、綿谷新のチームと対戦した経験がある。そのときに肉まんを買いに行こうとしたことから、綾瀬千早に肉まんくんと呼ばれるようになった。 瑞沢かるた部での実力は、綾瀬千早に次ぐほど高い。

    府中白波会:原田 秀雄(はらだ ひでお)

    綾瀬千早と真島太一にとっては師匠である。府中白波会の責任者。競技かるた歴45年の超ベテラン選手。長いかるた経験で培った様々な技術、知識を伝授しており、試合中でも二人の脳裏に現れては、状況にあったアドバイスによって、勇気を与えている。 競技者としても現役だが、57歳という年齢によるスタミナの衰え、競技負担の大きい膝の痛みがネック。

    最年少クイーン:若宮 詩暢(わかみや しのぶ)

    左利きの選手。小学4年生でA級に昇格し、15歳で史上最年少クイーンとなった天才選手。綾瀬千早と同い年の女子高生である。「格下との対戦は手加減をしてしまう」として、ひとりで練習するスタイルを確立している。 切れ長の目と泣きボクロが特徴の美少女で、人前では基本的にニコニコしているが、同時に近寄りがたい雰囲気を漂わせている。 おまけにファッションセンスが壊滅的。私服は大好きなゆるキャラ(スノー丸)グッズで固めている。

    見どころ

    (1)少女漫画で描く「努力・友情・勝利」

    全国大会を目指し、仲間とときにはぶつかり合いながら努力をして、ライバル達と激闘を繰り広げる展開がとても熱い!これはもはや少女マンガではなく少年マンガなのではないか!?と感じることも。対戦中の描写からは緊張感がひしひしと伝わってきて、その緊張感が癖になります。

    (2)千早と新、太一の三角関係

    千早・太一・新の三角関係も物語に欠かせない。時には百人一首も絡め、心理描写を繊細に丁寧に描いています。競技かるたが「動」なら、3人の恋愛模様は、「静」。千早、新、太一の3人の関係はどうなるのか……。

    (3)心に響く名言の数々

    登場人物の人生を変えるほどのかるたに懸ける思いや、かるた人生の転機、かるたに情熱を注ぐ動機など、一人一人にいろんなドラマがあり、泣ける名場面も多い。 様々なドラマで登場する名言の数々。これらの名言に救われ、勇気をもらうこと間違いなし! ●日本で1番になったら 世界で1番ってことやろう? ●懸けてから言いなさい ●私は新をかるたの神様みたいに思ってます ●かなちゃんはもう百首と友達だよ 強くなるよ ●きついけどやってんだ 負けるけどやってんだ  だって勝てたとき どんだけ嬉しいか……っ ●「伝える」「伝わる」はルールの向こうにある ●世界で一人目のかるたのプロになりなさい

    メディア情報

    ▼TVアニメ

    2011年11月より、日本テレビ系列他で同名のアニメ化作品(全25話・小学生時代から高校1年生まで)が放送された。また、2013年1月からは『ちはやふる2』のタイトルで、第1期に続く内容(全25話・高校2年生の新学期から全国大会まで)が放送。 漫画では表現しにくい競技かるたのスピード感や詠みのリズムなどが巧みに再現され、『ちはやふる』『ちはやふる2』ともに、視聴者からはもちろん、作者からの評価も極めて高い。 監督は浅香守生、主要キャストは綾瀬千早役・瀬戸麻美、真島太一役・宮野真守、綿谷新役・細谷佳正。

    ▼映画

    2015年4月に実写映画化が発表された。『ちはやふる -上の句-』『ちはやふる -下の句-』という2部作で、前者は2016年3月、後者は同年4月に公開。 監督は小泉徳宏、主要キャストは綾瀬千早役・広瀬すず、真島太一役・野村周平、綿谷新役・真剣佑。2018年3月には映画完結編の『ちはやふる -結び-』が公開され、シリーズ累計観客動員数400万人超の大ヒットを記録した。

    ▼小説

    綾瀬千早、真島太一、綿谷新の中学生時代を描いた小説。『小説 ちはやふる 中学生編』のタイトルで2012年9月より刊行され、翌年12月に完結した。講談社刊、全4巻。著者・時海結以、原作及び挿絵・末次由紀。

    まとめ

    アニメもドラマも、もちろん原作漫画でも、どのシーンを切り抜いても心に沁みて、涙が止まらなくなる瞬間があります。落ち込んでいるとき、うまくいかないとき、元気の出ない時、『ちはやふる』を読むだけで「自分もがんばらなきゃ!!がんばりたい!!」と思わせてくれるのです。好きなことに熱中して努力出来るのは本当に素晴らしい!少年漫画好きも、少女漫画好きも、普段漫画をあんまり読まない方も、ページを読み進めるごとに、『ちはやふる』の魅力にどっぷりハマってしまいますよ。

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