シリーズのレビュー
レビュー数12
公式レビュー
- 雑食すぎる書店員えんまゆ38歳 | 読書のお時間ですスタッフ
弓道を通して遠く深く繋がっている2人の物語。
精神との戦いでもある弓道と、そして友情以上特別な想いを抱く心理がリンクしていて読み応え抜群!
いつも共に弓を放っていた2人が、ある事故を機に離ればなれになってしまうのですが、そこから再び出会い物語がゆっくりと動いていきます。
主人公が遠くに行ってしまった親友に抱いているのは恋だと思うのですが、それだけじゃない同競技者としての尊敬の念も感じます。
恋愛の枠を超えた関係性がいい!
みんなのレビュー
ゲスト
くらもちふさこ先生の作品に出てくるヒーローは、いつも心が読みづらく、一筋縄ではいかないような食えない男という印象が私の中にはあって。
花に染むの陽大もそうで。
読むたびに、その行動の裏にある想いを必死に探してしまい、結局はラストまで理解することが難しかったりして。
言わなきゃわからないだろ、残酷だなぁなんて思う時も。
いつも読むと、モヤモヤ。私だったらこんな男嫌だ。なんて思ったり(笑)
でも、やっぱり魅力的で惹かれるヒーローを毎回描いてくれるんですよね。
くらもち先生の作品は、一度読んだ作品でも、年を取り時を経て再び読み直すとまた違った一面や発見があって、それも楽しくクセになる。飽きが来ない。
最終回を見て、答え合わせで改めて読み直すと、意外とヒーローは真っ直ぐなようにも思えたり。
5年後とかにこの作品をまた読んだ時、自分の新しい受け取り方に出逢えるかもと思ったら、それも楽しみです。
ストーリーの作り方がとても上手ですね。
漫画を長く描いていて、全く衰えないってすごい。
ゲスト
駅から5分と花に染む、当時の連載からもう一度読んで
当初、連載で見た時は不完全燃焼で終わりました。陽大が心情が複雑過ぎるし読めないし、雛とキスするし、桜良ともキスするし、結局誰が好きなのか分かりにくかった。でも時間を経て再度読み直して初めて「花に染む」と「駅から5分」をやっと理解できた気がしました。とても良い作品だと言うことが分かったし、単純な恋愛マンガではないのだ。陽大は最初から誰を思っていたか、全てが花乃を笑顔にする為だったと、やっと伏線を処理できた事を満足しました。全てはあの火事の事件さえなければ、陽大はあんな複雑な感情を抱く事なく、花乃を普通に好きでいられたのかもしれないけど、逆に困難な事があったからこそ、親友とも恋人とも言えないもっと深い絆で結ばれたのかも。